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剣製と冬の少女、異世界へ跳ぶ
046話 学園祭編・準備期間(02) 幽霊騒動と使い魔の契約
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それで立ち上がり関係者の皆にはすまないと謝り、それで気まずい雰囲気もなくなって一日は終わった。







…余談だがそれ以降さらに俺は相坂に気に入られて取り憑いて寮まで来るようになった。
ランサーと会話するあたりの光景を見てなんかサーヴァントっぽくなってきたな。
それを話すとランサーは納得して、姉さんは後で内容は知らないが相坂に試したい事があるとか言っていた。
それでなにをするのか聞いてみると、

「サヨをシロウの使い魔にするわ」
「え゛…?」
『使い魔、ですか…?』
「そうよ、サヨ。それならもう一々シロウに取り憑くこともないし…いえ、使い魔だから同じようなものね。とにかく場所に限定されないで動けるようになるわ」
『わぁ、それは嬉しいです…』

姉さんはそう言いながらも場所を俺の工房に移して魔法陣を描いていた。
しかし媒体となるものはどうするのだろうか?まさか前の世界で出会った死神の使い魔である猫のように動物の死骸を使うわけもいかない。
それを伝えると、

「そうね…エヴァの人形を使わせてもらうのはどう?」
「あの真祖のお嬢ちゃんが素直に渡すとも限らねぇぜ?」
「ランサーの言う通りね。それじゃとりあえず今はまだ実体化は後に伸ばして手っ取り早くパスだけでも繋いじゃおっか? 幸いシロウはサヨに触れるんだから私が共感魔術を執行するからレイラインが繋がるまで抱き合ってなさい」
「え…えっと、それは〜…」
「………(……体は剣で出来ている、体は剣で出来ている、体は剣で出来ている……)」

相坂は声がしどろもどろになりながら顔を赤くしている。
俺も目を瞑って平然を装いながらも心の中では世界に繋がる呪文を呪詛のように唱え続けていた。

「…ごめんなさい。変な意味に聞こえたわね。ただ肌を触れ合っているだけでいいから」

それを聞いて安心したからまだ顔が赤い相坂と手を合わせて指定された魔法陣の上に立った。
…しばらくして相坂との間に俺の回路が繋がっていく感じがして姉さんが「終わったわよ」といった時には相坂とパスが繋がっていた。
別に一般の魔術師のように使いをさせるつもりはないが念話が出来るのは便利だな。
相坂もなにか体が軽くなったといっていたので自縛霊の呪いから開放されたのだろう。
その後、相坂は嬉しそうな顔をしながら空を浮遊していた。

「でもよかったわ。サヨの魂が根源に帰っていなかったから魂が一段階上に昇華していたから今回は成功したものだしね」
『根源、とか昇華、とか意味はよくわかりませんけどありがとうございます…!』

こうして相坂はまだ今までのように霊体のままだが俺の正式な使い魔となった。



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