043話 石化の解除
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…」
「…どういうことですかお爺様?」
「コノエモンに聞いた話じゃが士郎殿ともう一人のここにはいないイリヤという姉君はこことは別の世界からやってきた魔術師なんじゃ」
「「えっ!?」」
「このことはネギ君達には話していない…だからネカネさんもアーニャも内緒にしておいてくれ」
「「………」」
二人はもう頷くことしかできないでいた。
だから俺も魔術回路を開いて研ぎ澄ませて硬く、力強く魔力を高めていく。
この人たちを救うためにも…!
そして、
「―――投影開始」
そう呟き俺はすべての工程をすべからく完了させていき歪な短剣を剣の丘から引きずり上げる。
「――投影完了。是、破戒すべき全ての符」
「むぅ…なんと。話には聞いておったがこれがすべての魔術をリセットする短剣か。魔力が尋常ではない!」
「ええ。ですからこれも口外は避けてもらっているんです。こんなものが作り出せる俺はまずこの世界でも実験材料に使われる可能性が高いと聞いていますから」
「そうじゃの…」
「それよりアーニャ…君の母親はどれだね? まず君から願いを叶えてあげよう」
「別にいいのに…でも、ありがとうシロウさん!」
アーニャに案内された場所には一人のアーニャに似た女性が石化されて立たされていた。
「この人か。よし…みなさんは少し下がっていてください。まずは突いてみます」
そして俺は女性に破戒すべき全ての符を突きつけた。
途端、俺の体になにかが逆流してくる感じがしてすぐに離した。
そこで見たがやはり悪魔の石化は強力…どうやらさっきのは弾かれた反動だったのだろう。
破戒すべき全ての符ですら弾くとはすごいな。
だが…調子に乗るなよ。
俺は再度神経を集中させた。
魔力は喰われるが一時的なものだ。救えるなら何度でも唱えてやろう!
「“破戒すべき全ての符”!!」
真名を開放した途端、光が溢れ女性の石化された全身がまるで砕けるように吹き飛びその場にはもとの姿を取り戻したアーニャの母が横たわった。
アーニャは石化が解けた途端にすぐに駆け寄った。
「お母さん! お母さん!!」
「………」
だが、母親から返事は返ってこない。
そこで俺はまた遠坂の講座を思い出した。
『いい、士郎? 石化された人間は運良く解呪できてもすぐに解くならともかく早くて一年…遅くて三、四年は目を覚まさないわ。
期間もそれに関係してくるから破戒すべき全ての符を使う際はここだけは覚えておきなさい。焦ってもことはすぐに解決するわけじゃないんだから』
…本当に教わっておいてよかった。やは
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