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剣製と冬の少女、異世界へ跳ぶ
043話 石化の解除
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カミチ、案内感謝するぞ」
「いえ、僕も士郎には感謝しなければいけません」
「え? え? なんのことなの? なにか重要な会議でもあったなら私は外で待っているわよ?」
「いや、アーニャ。お前も聞いてなさい。これはここ数年誰も…ワシですら成し遂げられなかった事が起きるかもしれない事態じゃからの」
「そうよ、アーニャ…」
「それでは早速だが地下に向かうとするかの士郎殿」
「わかりました」
「え…」

そこでアーニャの声が途絶えた。
先ほどのなりは陰に隠れて代わりに怒りのようなものが沸きあがっていた。
…当然か。まだ会ったばかりの俺に不信感を持たない方がおかしい。
そして思った通り、

「おじいちゃん! なんでシロウさんをあそこに連れて行くの!? 関係者以外立ち入り禁止なんでしょ! ましてまったく関係ないシロウさんを連れて行くなんて…!」
「これ、失礼じゃぞ。士郎殿はもしかしたら彼らを救えるかもしれないのじゃぞ?」
「それって…!」
「そうだよ、アーニャちゃん。士郎はもしかしたらやってくれるかもしれない。それは僕も実証するよ。なんせ士郎は僕よりも強いからね」
「よしてくれタカミチ。何度もいうが…「本当に救えるの!?」…アーニャ…」

アーニャは目に涙を溜めて俺にすがるように問いかけてきた。
…タカミチの話によるとアーニャの親も石化されたと聞く。
だから、俺は一度頷いて、

「俺は、そのためにこの場に来た…ネギ君の過去を垣間見たからには救わねばと…」
「本当に、助けてくれる、の…? お母さん達を…」
「出来る限り尽くしてみる。だから…泣き止むんだアーニャ。君は笑顔の方がとっても似合っているぞ」
「うぐっ…うん、ありがとうシロウさん! それじゃ私が連れて行ってあげる!」
「おっと!」

アーニャは一転して俺の手を掴んでその場所まで案内してくれると言ってくれた。
だから俺もとくに抵抗もせずについて行った。
後ろでネカネさんとタカミチ、メルディアナ学園長の優しい笑い声が聞こえてきて俺はこの思いは決して間違いではないと感じた。
そしてその場に到着して…その光景に圧倒された。
そう…そこには石化された人々がすべて運び込まれていたからだ。
思わず俺は歯軋りをした。どうしてこのようなひどい事をしたのか召喚者を見つけ出してすぐにでも尋問したいほどに。

「シロウさん大丈夫…? 顔が怖いよ…」
「いや、すまない。少しばかり怒りがこみ上げていただけだから…もう、大丈夫だ」
「それでは士郎殿。さっそく取り掛かってくれんかの…ワシもこの目で見たいんじゃ。コノエモンが言っておった異界の魔術という奴を…」
「やっぱり学園長は話していたんですか。ま、今回限りは目を瞑りましょう。どうせ今使うことですから」
「え、異界って
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