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剣製と冬の少女、異世界へ跳ぶ
042話 タカミチの相談。士郎、ウェールズへ
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でそちらに力も注ぎたいのだろう。二人は思考が似たもの同士だからな。

「あっと、そうだランサー」
「なんだ?」
「いや、お前の槍は見る人には目立つし効果も治癒が難しいとこれからやっていくのはなにかと面倒だろ。
真名開放も姉さんの魔力を頼っている以上そう何度もできるものではない。だから非常時以外は俺の投影したゲイボルクを使ってくれ。
それなら魔力消費も少ないし真名を開放しても姉さんの負担は軽いだろうからな」

俺は投影したゲイボルクをランサーに渡した。
それを受け取ったランサーは「確かにそうだな…」と一人納得しながら俺から受け取ったゲイボルクも一緒に自分の中にしまった。

「感謝するぜ、士郎。それじゃじーさん、後のことは任せたぜ」
「うむ、近いうちに書類などは作っておこう」
「お願いします」
「お願いね、コノエモン」
「お、そうじゃ。士郎君だけはもう少し残ってくれんかの。例の件で商談を進めたいんじゃよ」
「わかりました。それじゃ姉さん、ランサー。先に帰っていてくれ」
「わかったわ」
「おうよ」

そして姉さん達は先に部屋を退出していった。
そこでもういいだろうと思い、

「さて、学園長…やせ我慢もそこまでにしておきませんと本当に寿命が減りますよ?」
「う、うむ。そうじゃの。さすがのワシも彼の眼光は堪えた…」
「僕もだよ。真正面からではないけど彼の殺気は肌をおおいに刺激させてくれた。やっぱり本物は違うねー」
「その気持ちはわかるぞ、タカミチ。俺もあの事件ではさすがに死ぬかとも思ったからな。ま、実際過去に一度殺されているわけだが…」
「なんじゃと?」
「いつか話しましたよね? 俺が裏の世界に入った切欠を…まぁ、話すと長くなりますからそろそろ本題に移りましょう」
「そうじゃの。それで出来具合はどうなんじゃ?」
「ええ。数分はすでに打ち終わりました。後は悪用されないように呪印を施せばすべて完成しますよ」
「そうか! しかしエヴァの別荘を使っていたとはいえ早かったの」
「ええ、まぁ資材もたくさんありましたし、なにより一度作ったものは自動で俺の中に登録されますから比較的最初の時より早いスペースで出来て改善点も見つけては潰していきましたから今では試作以上の出来のものでしょうね」

そのことを話したら二人は黙りこくってしまった。

「…なんですか、急に黙ってしまって」
「いや、士郎。今からでも遅くはないから本職を鍛冶師に移さないかい?」
「うむ。士郎君の力は将来最高の鍛冶師の実力を秘めておるからの…」
「なんでさ…いや、俺は今だけで満足していますからいいですよ。それにそれだと俺の理想が遠のいてしまいますから…」
「残念じゃの…」
「まったくだね…」
「なぜ本当にそこまで落胆されなければいけない
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