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剣製と冬の少女、異世界へ跳ぶ
040話 悪魔襲来(前編)
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いる。
だが、この程度ならセイバー達サーヴァントに比べればまだ遅い方だ。
いって27祖には及ばない死徒クラスだろう。

「■■■■■■――――――――ッ!!」

と、突如剣を持っていた悪魔は人間にはわからない咆哮を上げた。
同時に俺へと叩きつけてきていた剣筋が格段に上がった。
それによって先ほどまでの機械的な動きに容赦がなくなりまるで暴走しているかのように我武者羅に剣を振り出した。

「っ!(なんて重い攻撃だ!)」

すぐに干将莫耶にひびが入り両方ともに砕けた。だが伊達に長年付き添ってきたわけではない。
もう俺の体の一部とも言えるすべての戦をともにした我が宝具。
工程などもう幾度も繰り返した…だからもう時間は一瞬、砕けてすぐに俺の手元には新たな干将莫耶を握られている。
そして迎撃を再度繰り返す。
砲撃の方も姉さんが担当していて押されている感じはまるでしない。
だが、なにかおかしい。
そう、仮にも相手は悪魔だ。この世界ではどうかは知らないが彼ら二人の攻撃は実に真っ直ぐすぎる。
悪魔とは人の恐怖の具現体…ならばそれ相応に相手の態度も悪に徹しなければいけないと以前に遠坂の講座で聞いた事がある。
ならば彼らの動きはなんだ? 戦い方は確かに力強くネギ君の過去のような勢いは確かにある。
だがそれでもどこか一歩遠慮しているような…そう、まるで俺と姉さんの力量を試しているような…。
それを思った途端、先ほどまで微塵も感じなかった不快感がまた俺を襲った。
俺は悪魔の剣を干将莫耶を交差させ受け止めて、即座に足に魔力を流し強化して脚力を増強し砲撃の悪魔めがけて回し蹴りを決めて姉さんのところまで後退した。

「ど、どうしたのシロウ?」
「奴等の動きがおかしい…まるで俺達を試しているような感じがする」
「そうね。でもシロウなら…」
「いや、おそらく彼らは本気ではない。なにか…縛られているような違和感がした。そして…先ほど急に不快感がまた俺を襲ってきた」
「えっ!?」

姉さんが驚きの声を上げた次の瞬間、二体の悪魔はまた咆哮を上げた。
だが、その叫びはどこか悲しいものを感じさせる。
見れば二体とも焦点があっていない目から血を流している。
そして俺たちに向けて僅かながら口を開き、

「…コロ……テ………」
「カ………リ、タイ…」
「「!?」」

僅かに悪魔から聞こえてきた言葉が俺達二人を震撼させた。
悪魔だというのに俺達人間に救いを求めてきたのだ。悪魔としてのプライドはあるだろうに、そこまでしてなぜ彼らは救いを求めてくる…?
だから周りの注意に疎かになっていた。
気づいた時には俺達の前に黒鍵が何本も飛来してきていた。
どうにかそれを干将莫耶で払い落とすことは出来たが悪魔二体はそれも叶わず黒鍵に貫かれて
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