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剣製と冬の少女、異世界へ跳ぶ
039話 記憶を見た皆の反応
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は違うといったが同じ固有結界『無限の剣製』を使用できる士郎のあり方。
今の士郎は世界とは契約していないというが、いずれはやはりそうなってしまうのだろうか…?


……いかんな。私とした事が感情移入しすぎのようだ。
とにかく、この世界にやってきた二人はまさに新たな分岐点を見つけたのだろう。
二人の歪んだ生き方…私はけして嫌いではない。むしろ共感をしてしまうほどだ。
だから真実を知って、なお士郎とイリヤの茨の道に着いて行くといって一皮も二皮も向け、もう考え無しで馬鹿なガキではなくなった近衛木乃香と桜咲刹那の二人をせいぜい鍛えてやることにしよう。
前衛、時に固有結界を発動するために中衛、遠距離からの射撃をするための後衛と、どの位置にもつけるオールラウンドな士郎。
中衛に迎撃と守り…そして士郎を補佐する刹那。
後衛に大魔法を詠唱するイリヤと回復術師としての木乃香…まさに理想のパーティーだな。
ネギのぼーや達とは大違いにバランスが取れている。
ふふふ…将来が楽しみだ。じじぃ、それに詠春…士郎に二人を任せたことを良い意味で後悔する時がいずれ訪れるだろう。その時まで生きていろよ?

「ケケケ、御主人。久々ニ悪ノ顔ニナッテルゼ?」
「む。顔にまで出ていたか。なに、久々に楽しめる項目が増えに増えたからな」
「タシカニナ。シロウトハモウ一度殺シアイテーゼ」
「ふっ、そうか…」

チャチャゼロが気に入るのも納得できる。おそらく士郎はタカミチ以上に強い。
才能がないという点では二人もまた似ているというがそれを差し引いても力の差は歴然。
この世界で宝具の力を自らの体に宿すという諸刃ながらも新たな力も手にした士郎は下手すればナギと同等にやり合えるかもしれんからな。
ほんとうに末恐ろしい奴だ。



…それと、別件だが『破戒すべき全ての符(ルールブレイカー)』の件については士郎に真名は解放してもらわないほうが多分だがいいだろうな?
下手したら登校地獄どころか吸血鬼化の呪いの魔法まで解いてしまう危険性が孕んでいるからな。
記憶を見ておいてそれを嫌というほど納得した。
あの桜という女の魔力だけで契約解除は無理にしてもアーサー王の切り札さえも封じたのだからその可能性は大いに考えられるからな。



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