第1章:出会い
第7話 『彼等の原点』
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紹介された大樹は、スティックを回した後に、ドラムを軽く叩くのであった。
「続いてベース担当、本山結弦」
結弦はそっとベースを構えた。
「リードギター担当、一条雅人」
雅人は、6弦から1弦までを、一気にかき鳴らした。
「そして前回のライブで助っ人でしたが、正式に加入した新メンバー。キーボード担当、氷川洸夜」
洸夜は、高音から低音へと一気に鍵盤を走らせた。
「そして我等がリーダー、ギター兼ボーカル、鹿島祐治」
雅人がそう祐治を紹介した。
「それでは行きます。Crescendoで、『Unknown coming』」
祐治の合図で、雅人のギターが奏で始め、祐治が歌い始めた。
???今を走り抜ける 覚悟を背負って
???響き渡らせよう 僕らの音を
フレーズが終わると共に、一同の音が交わる。
???当ての無い 旅路の中で
???望んだ未来を 探し続ける
大樹のドラムが勢いを増し、それに合わせるかの様に洸夜も、演奏を若干強める。
???何度繰り返し 見つからなくても
???諦めるなんて そんなこと絶対できない
結弦のベースと祐治、雅人のギターの音が重なる。
そこの音と、大樹のドラムを繋ぐ様に洸夜がキーボードを奏でる。
???さあ未知なる世界への 扉開いたら
???迷うことなく その先へと進め
完璧に混じり合った音で、曲はサビへと突入する。
???扉の先どんな 暗闇でも
???導いてくれる 僕らの音が
勢いを保ったまま、終盤へと入っていく。
???どんなに迷っても 僕ら必ず
???光を見つけ出すよ『Unknown coming』
5人の揃った声で、ラストフレーズを歌い上げ、曲が終了した。
数瞬の静寂の後、会場は歓声に包まれた。
そんな中で、祐治はマイクを手に取る。
「ありがとうございます」
観客にお礼を言った祐治は、今日のライブの趣旨を観客に説明し始めた。
「実は今日のライブは、自分達Crescendoのメンバーが1人居なくなってしまうため、彼の送別会を兼ねたものです」
祐治の説明を聞いたギャラリーは、どよめくのであった。
「で、今日来てくれと釘を刺したので絶対に来ている筈の???拓巳! 何処だ?」
祐治の問い掛けの後、人をかき分けた後に柵を越え、祐治の前に拓巳が出てくるのだった。
「ここにいますよ」
「あ、いたいた。じゃあ???」
祐治は高らかに宣言するのであった。
「今から、彼にも一緒に演奏してもらいたいと思います!」
「はい?!」
あまりの事に、拓巳は叫ぶのであった。
「というわけ
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