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剣製と冬の少女、異世界へ跳ぶ
033話 ネギの弟子入りテスト
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。それに一撃だけで合格というのは破格な条件だ…それで一発でも入れられないのならそこまでだ。だから茶々丸も手加減はするなよ」
「ハ…了解しました」

エヴァが会話を終了させて、タイミングよくそこにネギ君達がやってきた。

「ネギ・スプリングフィールド弟子入りテストを受けに来ました!」

最初の挨拶はまぁいいだろう。しかし、広場での面子が全員いるのはどうかと思うぞ。
あくまでもこれは裏に精通する戦いだというのにな…。
エヴァもそれを思ったのか口出ししている。

「…まぁいい。ではルールだがお前が茶々丸に一撃でも入れればそれで合格。しかし手も足も出ずにくたばればこの話はなかったことにする。わかったな?」
「……その条件でいいんですね?」

ネギ君はそこで不適な笑みを浮かべたがエヴァは気にせず試験を開始させてしまった。
まさか、とは思うがな…。
そして試合は開始されネギ君は即座に、

「契約執行!90秒間!ネギ・スプリングフィールド!」

と、京都で見せた不完全な身体強化魔法を執行した。
しかし同じ種の強化魔術を使う俺から見てもあらためて見ると荒れが多く見られる。
隣でエヴァが「我流の自分への魔力供給か…」と耳に聞いて、

「やはりあれは俺の身体強化魔術で言う出来損ないの部類に位置するものか」
「そうね。あれは荒れすぎね。持っても数分しか持たないものだろうし負担もすごいわ」
「だろうな。少しは期待していたが、あれでは茶々丸に一撃など夢のまた夢の話だ」

観戦しながら語り合っていたが、だがよくあれだけ持つものだ。
だが茶々丸に吹っ飛ばされてなんとか持ちこたえ茶々丸の接近を狙っている。
やはりカウンターに絞ってきたか。だがあれは……見え見えの隙をわざわざ暴露していてむしろ自殺行為。
そして結果、ネギ君はカウンターをしてきたがやはり茶々丸は読んでいたらしく華麗に後ろの壁に足を着かせて空に舞い、そこからカウンター返しをしてネギ君を地べたに転がせた。
エヴァからは舌打ちが聞こえてネギ君に一言言ってその場から立ち去ろうとしたが俺はそれを止めた。

「なんだ士郎? もう勝負はついたのだから時間の無駄だし帰りたいんだが…」
「いや? まだ勝負はついていないぞ。自分で言った条件を今一度思い出して、そしてまだ立とうとしているネギ君を見てみるがいい」

エヴァがすぐに倒れているネギ君の方を見ると起き上がってくる姿を見て驚きの表情を浮かべた。

「なに? まさか!」
「そう、そのまさかだ。“手も足も出ずにくたばれば”とエヴァは言った後、ネギ君は不適に笑みを浮かべた…その答えがあれだ。まさか本当にするとは思っていなかったが…」
「………」

ネギ君は立ち上がり再び茶々丸に飛び掛っていったが今度は動きは遅い。
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