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剣製と冬の少女、異世界へ跳ぶ
031話 行動を開始した二人の異邦人(前編)
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「…ご忠告、感謝するぞ…」

それでしかたなく私は茶々丸に任せてお風呂に入れてもらった。思わぬ痴態をイリヤに見せてしまったが、だがそれでも得るものはあったのだからいいとしよう。
そしてお風呂から出た後、結局今日は体力も戻りそうにないのでベットに横になり、イリヤからも「今日は検査と講座のみね」と言われた。
イリヤはもう一度魔術回路を開いてといってきたので開くと頭に手を合わせながら検査とやらを開始した。
だが10分以上経ったときにはイリヤの顔がどうにも面白くなさそうな表情をしていた。
なぜそんな顔をしているのだと聞いてみたところ、

「…エヴァ、あなたははっきりいって異常ね」

なんて返事が返ってきた。正直一瞬むっとしたがあまりにも真剣な顔をしているため逆に何事かと尋ねてみると、

「魔術回路の本数がエヴァは異常だわ!
真祖になってそれは増加したでしょうけど、多分私の魔術回路の本数は人の範疇では知っている限りでもトップレベルは自負しているつもりなのに、なに!?
私ですら全部の回路を数えても500本はいっていないのに…エヴァにいたってはメインの回路が約1000本以上はあって左右のサブ回路もそれぞれ900本以上はある。少し、いえかなり嫉妬を覚えたわ…!」
「ようやく私の実力がわかったみたいだな?」
「…ええ、まぁね。本当これだけあるならシロウにも分けてあげたいほどよ」
「む? そういえばシロウは何本あるんだ? あれだけのものをいくつも作り出せるのだからかなりの数はあるんだろ?」

だがそれを聞いた途端、少し沈黙がさして少しして搾り出すような声を出しながら「27本よ…」と呟いた。
はて? 私の聞き間違いだろうか? 270本の間違いじゃないのか?
その意をイリヤに聞いてみたが今度は大声で、

「シロウの回路の本数は27本よ!」

…どうやら聞き間違いではなかったらしい。数の部分を強調していっているのだから間違いないだろう。
っていうより、はあぁぁぁあっ!!?

「なに!? シロウの本数はそれだけなのか! あんなにばかすか投影しているのにか!? 魔術回路を開いた今だからわかるが普通一つでも宝具を投影すれば神経がいかれるぞ!?」
「…ええ。まぁね…でもこの本数は初代の魔術師としては破格な数なのよ?」
「本数が少ないだけでなくシロウは初代なのか!? では一族の結晶ともいう魔術刻印ももっていないのか!?」
「ええ」
「前にも聞いたが奴は、ほんとうに人間なのか…?」
「ええ…ただちょっと特殊でね」

イリヤが言うにはなんでも士郎の魔術回路は通常の神経と合わさっていて本物の神経と言っても過言ではないらしい。
だから神経に私にやったように魔力を流し込んで鍛えていたそうだ。
それで今の魔力量と強固な魔術回路
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