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剣製と冬の少女、異世界へ跳ぶ
031話 行動を開始した二人の異邦人(前編)
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を授かって力にするからそれに登校地獄は反応するわけで、さすがに内側までの魔力は対称に含まれなかったようね。やっぱり魔術体系が違うのが原因なのかしら?」
「そんな些細なことはいい! それより感謝するぞ、イリヤ。これなら今ぼーやと戦っても負ける気はせぬぞ」
「そう。でも魔力切れには注意しなさいよ。エヴァには関係ないだろうけど私達人間は魔力が切れるとそれだけで疲労はどっと押し寄せてきて最悪死に至るケースもあるから」
「む? では回路を開きっぱなしにしているだけでも微量でも魔力は減っていくわけか」
「そういうこと。回路を閉じていれば魔力は自然に回復していくわ。そこはどちらの世界も同じようね。それにエヴァの場合は魔力切れなんてへまはまずするわけないわね」
「当然だ。伊達に600年以上も生きてはいないからな」
「それに魔術回路が閉じれるっていうことは魔力も感知されにくいし、それだけ他人には気づかれにくいって事。私達の世界の魔術師は、そこはきっちりとオン・オフをしているから普段の生活を続けることが出来るのよ」

なるほど。だから普段の二人からは毛ほどの魔力も感知できなかったわけか。それなら今までの疑問も解消できるわけだ。
そして魔術回路を使えるのはシロウとイリヤを除けばおそらく私だけだ。くくく…ではじじぃや他の魔法使い共にもこれでばれずに済むわけだ。
自然と顔に笑みが刻まれていっているのが自覚できてしまうな。
そういいながらも一応私は魔術回路を閉じた。

「それとすぐに回復したい場合はエヴァの場合だとやっぱり血かしらね? とくにシロウの血なんかはすごい回復しそうね?」
「ほう…? それは一度飲んでみたいものだな?」
「でも、さすがのシロウも節度はわかっているからそこまでさせてもらえないでしょうね? それより話は戻ってエヴァは次のステップに進みたそうだけれどその前に」
「なんだ? なにかあるのか?」
「ええ、ちょっとね。チャチャマル、少しいい?」
「はい。なんでありましょか、イリヤ先生?」
「うん。さすがにエヴァも強制的に回路を開いて汗をいっぱい掻いちゃってるし、それに体力も今はないに等しいでしょうからお風呂に入れてあげてくれないかしら? エヴァもいつまでも汗だくのままじゃ嫌でしょ?」
「それはそうだが…私は一人でも入れる―――……ッ!?」

最後まで言おうとして立ち上がった途端、私の体は足から力が抜けていく倦怠感に襲われて倒れていった。
咄嗟にイリヤに支えてもらったが結構きているようだ。

「いったそばからこれじゃあね。魔力が一時的とはいえ戻ったからといって呪いの効果はしっかりと持続しているのよ? 身体年齢が10歳ならあんな強引な開き方をしたらエヴァは精神力で乗り切ったみたいだけれど普通は意識が吹っ飛ぶのがまず確実なのよ?
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