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剣製と冬の少女、異世界へ跳ぶ
026話 修学旅行編 3日目(01) 剣製と狗神の出会い
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いいアドバンテージになると思いもいますが…」
「…手に持っているだけでも使えるが本来の使用は…例えるならサーフィンボードだ。それで突撃なんてしたらどうなる?」

みんなはどう想像したのか知らないが顔を青くしていた。

「確かに、危ないですね……」
「ボードの練習しておいた方がいいんじゃない? シロウ」
「そうだな。麻帆良に戻ったら特訓しておこう。ボードサーフィンなんて一度もしたことがないからな。
だから今回は浮遊だけは有意義に使わせてもらおう。
さて、ではそろそろみんなも普段着に着替えてこい。今日は自由行動でようやく本来の目的でもある本山にいくのだからな」
「はーい!」

カモミールにカードに戻す呪文も聞いたあと、ネギ君達は各自準備をしに部屋へと戻っていった。
だが、俺と姉さんはまだその場に残っていた。
事前に念話で知らせておいて正解だったようだ。

「それで、シロウ? まだ話していないことがあるってなに? アスナ達に話せない秘密がその剣にあるの?」
「ああ。この剣は実を言うとランクは低いが宝具に匹敵する代物だ」
「うそっ!? そんな感じはしなかったけど……」
「それがな。この剣はなぜ赤いのかよく調べてみたら俺の心象世界に繋がっていることが判明した。だから力を発揮すれば心象世界で燃え上がっている炎が現実に投影され熱を宿すものらしい……他にも効果は色々あるが」
「……あらためてこの世界の魔法のすごさを実感したわ……そんな特典がつくなんて元の世界じゃそれこそ封印指定ものね…」
「ああ。俺もつくづく規格外の存在だなと思い知った……ま、別に気にはしない。では姉さんも着替えてきたらどうだ? 俺も着替えてくるのでな」
「わかったわ」


◆◇―――――――――◇◆


それから俺はいつも通りの私服で黒のシャツとパンツを着てその上に聖骸布のコート(普段着用)を着用し一同の集合場所に向かった。
集合場所には姉さんをはじめネギ君、アスナ、刹那がいたのだがその場には一般人である残りの5班のメンバーもいて思わずなんでさ? と突っ込みたい衝動に駆られた。

「あれー? 今日も士郎さん私達と同じ班についてくんの?」
「いや。早乙女、俺は途中から抜ける予定なので実質は姉さんだけ着いていくことになっている」
「なにか野暮用があるですか?」
「そういうことだ。それより……」

俺は関係者一同を目で呼び出し小声で会話をした。

(おい、なぜ早乙女達がいる? このかはしかたがないとしてもネギ君とアスナは先に本山に向かっていると思ったぞ?)
(ごめんなさい、士郎さん。パルに嗅ぎつかれて捕まっちゃったのよ)
(…なるほど。早乙女は勘がいいからな。しょうがない、では俺達が気を逸らしておくから二人だけでも先に本山に向かえ)
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