025話 修学旅行編 2日目(02) ラブラブキッス大作戦
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けられた。なんでさ?
とりあえず古菲の放ってきた割と本気らしい拳(枕)を一歩後ろに下がりながら受けて力を後ろに流した。それでも少し痺れた。
「あやー、やっぱり士郎老師には真正面からの拳は通じないアルね?」
「……これは何の遊びだ、古菲に楓?」
「理由は話せんでござるが訳あって士郎殿の唇をいただきに参った」
そういいながらも、楓は颯爽な動きで古菲と即席の連携ながらもうまい枕攻撃をしてきた。
なぜかは知らないが本気の意志は伝わってきたので俺も相手をすることにした。……今気を抜くと後が怖そうだからだ。
…あー、旅館外に出て行ったネギ君が今はとても恨めしい。
だがそんな思考も許されないようで二人はどんどん攻めてきているのでまずは古菲の足をつまずかせた後、首根っこを掴んで楓に投げてやった。
それに驚いて古菲を受け止めている楓を尻目に俺は即座に楓の後ろに回り、
「ッ!」
「さて、楓。昨日の昼間に俺は言ったな? 騒ぎは起こすな、と。そこのところを理解できていなかったようで俺はとても悲しいよ……」
「その割に、顔が素晴らしいほどの笑顔なのはどういったことでござるか……?」
「それがな、新田先生に騒ぎを起こす生徒はロビーで正座させるという素晴らしい提案をもらってね。昨日言ったことを実行しようと思った―――…」
その瞬間、楓は古菲を片手に抱えているというのにものすごいスピードでその場から離脱した。
「残念だ。首謀者を聞き出そうとしたのだがな……しかたがない」
俺は腕を組みおもむろに顔を頭上に設置されている監視カメラに向けて一言、
「さて、では今宵騒いでいる者達の狩りを始めるとしよう。ああ、いっておくが加減はしないことを約束しよう」
◆◇―――――――――◇◆
Side 朝倉和美
私は正直お遊び気分でこの大会を企画したのだけど、裏目に出てしまったと現在ライブで後悔中。
まさか士郎さんがあそこまでできるとは思っていなかった。
楓さんと古菲をやり過ごすどころか仕掛けた本人達は逃げ出し、士郎さんのなんらかの魂に火を入れてしまった。なんか監視カメラに向いた表情の口元が三日月につり上がっていたのは錯覚だと今は思いたい。
「どどど、どうしよう! カモっち!?」
「い、いや……まだ大丈夫だ。そのうちイリヤの姐さんが現れるからなんとかなんだろ! それより今はネギの兄貴をって、なっ!?」
「え? どうしたの、カモっち? ………はい?」
画面には異様な空気を漂わせている士郎さんを抜いて5人ものネギ君が旅館を徘徊していた。
思わずカモっちと一緒に混乱したけど司会者がこれではどうしようもないので、
「お、おおっと!? これはどういうことだ!? ネギ先生が5人! しかも一
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