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剣製と冬の少女、異世界へ跳ぶ
025話 修学旅行編 2日目(02) ラブラブキッス大作戦
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お風呂場の方からネギ君の泣き叫ぶ悲鳴が聞こえてきた。

「…なんだ? この時間だと教師専用時間だから問題はないと思うのだが」
「ねぇシロウ、悠長にしているけどいいの? なぜかネギの魔力が暴走しているみたいよ?」
「いや、なぜかな? もうこれは慣れと言ってもいいな。俺の感では殺生事ではなく愉快な厄介事を引き起こした方が高いと本能が告げている」
「あ、それなんとなくわかるかも。またなにをやらかしたのかしらネギの奴?」
「とりあえず現場に向かってみましょうか」

……で、現場に駆けつけてみれば案の定。俺は男性のため一緒に行かなかったが風呂場の中ではネギ君がなにかやらかしたらしい。
そして一緒にいた朝倉にはさっさと服を着てもらい尋も―――…ゲフンッゲフンッ! 話し合いをするためにまたロビーに集合していた。
とりあえずネギ君には一言言っておかなければ。

「……なぁ、ネギ君。この世界では魔法の存在は隠匿されるものということは理解しているな?」
「は、はい!」
「……して、先ほどの魔力の暴走はどう説明してくれるのだ? 返答によっては俺もそれなりの手段を取らせてもらおうと思っているのだが……」
「あ、え、えっと…その…あうぅ……」

少し泣きが入っているがここで甘えを入れてはダメな子になると判断したので俺は引きつり気味の笑顔を崩さず説教を続けていた。

「まぁまぁ士郎さん。そんなネギ君責めないでよ? 元を辿れば私がネギ君追い詰めたのが悪いんだからさ」
「朝倉……」

だがそこに今回の元凶の暢気な声が聞こえてきたので意識をそちらに即座に移した。

「よくもまぁそう悪びれもなく言えたものだな、朝倉?」
「そうよ、朝倉。あんまり子供をいじめるもんじゃないわよ」
「イジメ? ノンノン、まさか。私がそんなことするわけないじゃん」
「そうっすよ。むしろブンヤの姉さんは俺っち達の味方だぜ」
「報道部突撃班、朝倉和美。カモっちの熱意にほだされてネギ君の、いやここにいるメンバーの秘密を守るエージェントとして協力することにしたからよろしくね」

そういって、朝倉はネギ君に今までのネガや写真を渡しているが、果たしてそれは本当なのだろうか?
カモミールと朝倉が組むのはなにか裏があるような気配が……。

「とりあえず問題は起こさないに越したことはないから助かる。だがこれだけは覚えておけ、朝倉」
「なんですか、士郎さん?」
「もしお前の手によって秘密が漏洩されるものならば記憶は確実に弄られる事は覚悟をしておけ。しかも強引な手によってな。裏の世界はそれだけ危険だということだからな」
「イ、イエッサー……」

とりあえず脅しはかけておいたから当分は大丈夫だろう。刹那や姉さんにもその意は伝わったようで一緒に目を光らせていた。

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