021話 誕生日プレゼントと追跡魔?
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た通りイリヤさんは素敵な女性だ。もし私が男だったら告白していたかもしれないかも?
「三人とも? それにイリヤさんもこんなとこでなにしてるん……?」
だが、その時突然後ろからこのかの声が聞こえてきた。心なしか言葉に怒りがこもっているようだ。
それで、イリヤさんは普通に笑っているが私達はゆっくりと、それはもうゆっくりと振り向いた。
そして、そこには笑顔のこのかがいた。いたんだけど……昔聞いたことがある話で女性は怒りが限界を越えると笑顔になるっていう話がある。
今まさにそれがこの場で実現しているぅ!?
「三人ともいつからつけてたん!?」
「ごめんなさーい!」
次いでこのかから怒声があがり、その尋常じゃない様子のこのかに私達はただ逃げることしかできなかった。
「ここにいたのか、姉さん」
「ええ」
「しかしやっぱりつけてきていたのはあの三人だったか」
士郎はそう言って尾行していた釘宮、柿崎、椎名の三名をなぜか怒って追いかけているこのかを見ながら、それでも起きない背中で寝ているネギをよそい直してその微笑ましい(?)光景に笑みを浮かべていた。
そして結局、その日のうちに誕生日プレゼントのことが三人娘によりばれて誕生日会が開かれたのだった。
◆◇―――――――――◇◆
Side エヴァンジェリン・A・K・マクダゥエル
士郎たちがそんな休日を送っている中、エヴァンジェリンは士郎の魔法のことについて調べていた。
「ドーシタ御主人? シケタツラシテルゼ?」
「なに、まったく衛宮士郎は興味が尽きない奴だと思っただけだ」
「確カニソーダナ。奴トハマタ全力デ戦ッテミテーゼ」
こいつは本気で士郎のことを気に入ったらしいな。ま、それはそうだろう。油断したとはいえ士郎はチャチャゼロを降したのだからな。
「それにしても本気で奴は何者だろうな?
聖骸布で編まれている外套を着ている。
吸血鬼退治専門の投擲兵装である“黒鍵”。
陰陽の模様が打ち込まれている白と黒の短剣、おそらくは中国に伝わる名剣“干将・莫耶”。
チャチャゼロを縛り上げた“マグダラの聖骸布”。
そしてなによりあの時、発動した士郎の魔法、“ロー・アイアス” ……! どこかで聞いたことがあると思えば……茶々丸」
「はい、アイアスとはギリシャ神話における一大戦争、トロイア戦争において活躍された英雄アイアスのことを示すものと思われます」
「やはりそうだろうな。衛宮イリヤがいうにはあれらはすべて士郎しか使えないというもの。
アーティファクトでもアポーツでもあるまいし……しかもあれだけのものをシングルアクションで瞬時に手元に出すとは。
そして奴自身が会得している様々な体術はすべて二流らしいがそれを覆すほどの技量と経験を持
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