021話 誕生日プレゼントと追跡魔?
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4月20日、休日、俺はなぜか姉さんとネギ君とこのかに今まで行ったことがない新宿に来ていた。
理由はどうやら明日はアスナの誕生日だというので一緒に探し物をしてほしいらしい。
後、姉さんにいたっては明後日からの修学旅行での服装やらなんやらを買いたいらしい。
それでどうやら俺は着せ替え人形のようなものになるのだろうと内心沈んでいた。
「なにシロウ暗い顔しているのよ? 滅多にこんなところは来たことないんだから楽しまなくちゃ」
「そうですよ、士郎さん。それにアスナさんの誕生日のことも考えなくちゃ」
「まぁ、そうだな。しかし残念かな。俺はそういった方面は疎いので助けになるかわからん」
「別にかまわへんよ、士郎さん」
「そうか。ではまず目的のものを絞らなければな。二人はなにか思いつくか?」
「うーん、そうやね? やっぱりアレやろか?」
「アレですかね?」
「きっとアレね」
「なんだ? 三人していいものでも思いついたのか?」
少し期待しながらも聞いてみたが答えは落胆する内容だった。
なんせ三人揃って「渋いおじさんグッズ!」と返してくれたのだから。
……あー、なんか頭が痛いな。
「そういえば、士郎さんとイリヤさんって誕生日はいつなんですか?」
ふいにネギ君からそんな質問をされたが思わず俺と姉さんは固まってしまった。
「え、えっと士郎さん? イリヤさん? どうかしたんですか?」
「あ、いや…なんでもないわよ、ネギ。私はね―――……」
姉さんは覚えていたらしいのでうまく切り返していたが、俺はなにも答えることができずただ苦笑いを浮かべることしかできなかった。
それでネギ君とこのかは不安な顔をしていたのでどうにかポーカーフェイスを作り、
「俺は……そうだな。これが特に覚えていないんだ。今まで祝ってもらったことがなかったからな」
本当半分嘘半分といったところだな。
あの大災害で俺は自分の名前以外をすべて失ってしまったからな。
「そ、そうだったんですか。すみません、変なことを聞いてしまって……」
「いや、構わない。俺も今まで気にしたことがなかったからな。それよりこんな雰囲気ではせっかくの休日も楽しくなくなるから明るくいこうじゃないか」
「そうよ、ネギ、コノカ。今は私が祝ってあげてるから心配ないわよ」
「そうなんかー……よかったわぁ」
《すまない、姉さん。変に気を使わせてしまって……》
《いいわよ。もともと悪いのは私達御三家が原因なんだから……》
姉さんは念話でその話を出してきたが俺はそんなことはないといって慰めた。
それから元気を取り戻した一同は張り切って新宿の街を巡っていた。
だが、しかし俺もどうやら相当勘が鈍っていたらしい……少し後につけられていることに今頃になって気
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