暁 〜小説投稿サイト〜
剣製と冬の少女、異世界へ跳ぶ
020話 刹那の告白、そして…
[3/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
そう聞き及んでいる。

「それで私の呪いは解いてくれるという約束も果たされることもなくなった。だからそのおかげで私は十数年もここで退屈に日々をすごしているんだよ」
「そうだったのか。それでネギ君の血を」
「ああ。やはり呪いを解くには血縁者の血が一番効果的だからな」
「では俺の「あ、あのエヴァンジェリンさん!」って、ネギ君、どうした?」

突然ネギ君が大声を上げたので俺が言おうとしたことはかき消された。

「僕、父さんと会ったことがあるんです!」
「なに? 奴は死んだんだぞ。そんなわけないだろう? 第一、ぼーやはまだ10歳だろう。年数的におかしい」
「そ、そうですが本当に会ったことがあるんです。6年前に!そのときにこの杖をもらったんです。きっと父さんは生きています。だから僕は父さんと同じ立派な魔法使い(マギステル・マギ)になって探し出したいと思っているんです」
「サウザンドマスター……ナギが生きているというのか?」

それからというもの狂喜乱舞したのか超がつくほどの嬉々っぷりでエヴァは騒いでいた。
その最中で姉さんが俺の耳を引っ張ってきて、

《シロウ、さっきもしかして破戒すべき全ての符(ルールブレイカー)なんてこと口走ろうとなんてしていなかったわよね?》
《い、いや〜……気のせいだ、姉さん?》
《目が泳いでいるわね? 後で罰ね♪》
《それだけはご勘弁を……》

「士郎! 今の私は気分がいい! よって今日はお前の料理を食べに行くぞ!」

必死に念話で謝っているところでエヴァが話題を逸らしてくれるなんとも嬉しい提案をしてきた。
話がまったく関係ない! とかいう突っ込みはこの際無視だ!

「ダメー! エヴァはシロウになんか一服盛りそうだから私は反対よ!」
「誰がするか! だが、あれほどの戦闘力……確かにいい魔法使いの従者(ミニステル・マギ)になりそうだな」

形勢逆転……今度は姉さんがエヴァにからかわれ始めてしまった。
とりあえず俺はエヴァの従者にはならないといって食事だけは招待した。

「っと、そうだぼうや。ナギの情報が知りたいなら京都にいってみるがいい」
「京都ですか?」
「ああ。あそこには昔ナギが住んでいたという家がどこかにあるらしいからな」
「そ、そうなんですか!? でも確か場所って……それに休みに旅費もないよ!」
「それならちょうど良かったんじゃない?」
「はい。今年度の修学旅行は京都・奈良行きとなっています」
「そうだったんですか!?」
「ああ。ネギ君は聞いていなかったのか?」
「はい……最近色々ありまして。って、僕の腕噛まないでくださいよ、エヴァンジェリンさん!?」
「いいじゃないか? 情報代として。それと堂々と私の前で愚痴を言った罰だ」
「え―――ん!」

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ