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剣製と冬の少女、異世界へ跳ぶ
018話 新学期、対真祖編(05) 麻帆良の森での出会い
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っ! 余計な痴態を見せてしまったな」
「ごめんなさい、エヴァンジェリンさん……」
「もういい。知られてしまったのは変わらんからな。ほら、保護者も迎えに来たことだしさっさと帰ることだな」
「これは余計な心配だったようだな」
「そうね。でもエヴァの面白い一面が見られて楽しかったわ」
「ぐっ! 衛宮イリヤ、実はかなり性格悪いだろう?」
「あら、そう?」

……とりあえずネギ君には長くなりそうなので先に帰っていいと言って帰らせておいた。
それからまた姉さんとエヴァによる小さな争いが勃発してため息をついていると部屋の窓際付近から不気味な笑い声が聞こえて行ってみると、そこには茶々丸に少しだけ似ているが背は二頭身くらいの人に恐怖を与えそうな表情をしたパペット人形が置かれていた。

「ヨオ、お前ガ衛宮士郎カ?」
「魂が宿っている人形か。魔力は流れていないが一応はエヴァの従者の一人という事か?」
「一目デ見破ルトハヤッパリヤルジャネエカ。益々オ前ト戦イタクナッタゼ」
「それは嬉しいことだな。だがその体ではろくに動けそうにないだろう? ちなみにお前の名前はなんというのだ?」
「チャチャゼロダ」

そこで姉さんと言葉の言い合いをしていたエヴァが後ろから教えてくれた。
話によるとエヴァが俺のことをチャチャゼロに教えたところとても興味を持ったとの事だ。

「それはそうと喜べ衛宮士郎。近々本気でぼうやと戦うことになるだろうからな」
「そんなことを俺に教えてもいいのかね?」
「ふんっ! 私をなめるなよ? 貴様ごとき少し本気を出せばすぐにでも殺せるということを覚えておくんだな?」
「ふっ。実に頼もしいお言葉だ。では期待しておこう。ダーク・エヴァンジェリン」
「私の強さに歓喜の涙を流すがいいさ。麻帆良ブラウニー」
「……ふふふ」
「……くくく」

お互いに罵倒しあいながら暗い笑みを俺とエヴァは浮かべていたらしいとその後に姉さんが教えてくれた。
そんなに暗かっただろうか?

「ケケケ、ジャ楽シミニシテオケヨ衛宮。アノ坊主ハ俺ニハ役不足ダガ、オマエナラ本気ヲ出セソウダシナ」
「では俺の最初の相手はチャチャゼロということか」
「マ、最初デ最後トカイウ言葉モアルダロ?」
「それはお互いに言えることだな」
「チガエネェナ」
「では、そのときになったらまた会おう。エヴァに茶々丸、チャチャゼロ。では帰るとしようか姉さん」
「ええ、そうね。そうだわ、エヴァ。もし負けたらなぐさめてあげるわねぇ〜」
「ええい! やかましい! さっさと貴様は帰らんか!」

最後は姉さんの挑発によってこの場は終了した。
……しかし、これは本当に戦う前の空気なのか疑問に思ってしまったのは俺だけだろうか?



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