018話 新学期、対真祖編(05) 麻帆良の森での出会い
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ネギ君。今日一日なにもかも忘れて楽しんですっきりしたかね?」
「え? そ、そうですね……少しばかり気が晴れました」
「そうか。それならよかった」
「では、ネギ坊主も元気になったところで拙者も入るとするでござるよ」
「え……?」
「では俺は退散していよう」
阿吽の呼吸のごとく俺は楓のそのたった一言でなにをするのか理解しその場を離れることにした。
そしてネギ君の助けてくださいコールが聞こえてきたが俺では無理です。だから……合掌。
その後、結局ネギ君は楓のテントに泊まっていき、翌朝色々考えた末自信を取り戻したのか朝に修行をしていた俺に一言いって失くしていたらしい杖の在り処を目を閉じて、
「杖よ!」
唱えたと同時に杖がネギ君の手に戻ってきた。
「ありがとう、僕の杖」
「ほう、なかなかのものだな」
「ありがとうございます、士郎さん。僕、なんとかこの事件を前向きに解決していきたいと思います」
「そうか。ではなにかあれば俺を呼べ。力になろう」
「はい! それと長瀬さんにありがとうございますと伝えといてください」
「わかった、伝えておこう」
「それではまた明日学校で会いましょうね、士郎さん!」
そう言ってネギ君は杖にまたがり空を飛んで寮のほうへと戻っていった。
最悪の場合、俺が変わりに手を下そうとも思っていたが、これならもう心配はないだろう。
後はお互いの出方しだいということだな。
「ところで、わざわざ俺が伝える必要はないようだな、楓?」
「気づいていたでござったか」
「ああ。テントの中から起きる気配がしたからな。それよりネギ君は立ち直ったようだ。後はどう行動するかは見定めるとしようか」
「あいあい。それは兎も角、朝食が済み次第昨日やり損ねた修行をやるでござるよ?」
「了解だ」
そして二日目の朝から俺は楓と本気ではないが何合も打ち合いを重ねていった。
当然、全戦全勝してやったがな。まだまだこの程度で負けるわけにはいかないからな。
……そういえばネギ君が飛び去った後、木の上で見えなくなるまで見ていたが、なぜかアスナとカモミールが森の中をさ迷っていたがネギ君はもしかしてどこにも告げず出て行ったのか?
あれは一晩中探していたような疲れた顔だったと記憶する。
翌日、ネギ君はいつもの元気を取り戻してクラスのみんなに挨拶していたが、その手に持っている『果たし状』なる封筒はなにかね?
それで教室に向かうと、
「おはようございます! エヴァンジェリンさんはいますか?」
「おはようございます、ネギ先生」
「今日エヴァンジェリンさんは風邪で休みだって」
「そ、そうですか……よーし! ちょっと行ってきます!」
「あ! ちょっとネギ! どこにいくってのよ!?」
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