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剣製と冬の少女、異世界へ跳ぶ
018話 新学期、対真祖編(05) 麻帆良の森での出会い
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鶴翼(しんぎ)欠落ヲ不ラズ(むけつにしてばんじゃく)

「…士郎殿? 今のは呪文でござるか?」
「さてな。それより俺ばかり構っていると夫婦剣の餌食になるぞ?」
「? ッ!? 先ほど放って打ち落とした剣が拙者に向かってくる!?」

楓が隙を見せた瞬間に俺は即座に手にある干将莫耶以外のすべての投影剣を破棄しのど元に切っ先を突きつけた。
それからしばらく時間が流れてやっと楓が白旗を揚げて降参した。

「最初は俺の勝利だな」
「いや、まいったでござるな。士郎殿の魔術はある意味反則気味でござるなぁ?っと、それより先ほどまだ拙者の分身に甘いところがあるとはいかに?」
「それか。何、簡単なことだ。一つは楓自身以外の分身に影が無い。そして分身体はこの森の中では一見惑わすなら有効手段だがわかるものにはわかるものがある。
なにかわかるか?」
「影が無い以外にもあるでござるか?」
「わからないか? では教えてやろう。
楓たちは先ほど木の枝を足場に使っていたが楓以外は全員枝の上に乗っても揺れ一つしていなかった。だからすぐに本体を突き止めまわりの分身を潰していったんだ」
「なるほど〜勉強になったでござるよ。これからそこら辺も修行の一つに追加することにするでござる」
「まあしいていうなら先ほどは使わなかったが解析能力を駆使して戦闘すればどれが本体か丸分かりだからな」
「なんと! そこまで見極めることができるのでござるか、士郎殿の目は……? では拙者の分身は士郎殿には通用しないというわけか」
「いや? そんなことはないぞ。俺の目を持ってしても多分だがすべての見極めは不可能だ。実際15人いる内の楓を含めて4体くらいは同じくらいの質量を持っていたからどれを仕留めればいいか一瞬迷ったからな」
「ん〜……それではもっと数を限定して分身の錬度を上げていけばいずれは士郎殿から一本取るのも夢ではないととるべきか」
「そういうことになるな。だがそう簡単に俺から一本を取れると思ったならそれこそ油断に繋がるから今のうちに戒めておけ」
「あいあい。では次は、っと……」
「誰かこの森に迷い込んだか?」

すぐに第二ラウンドを開始しようと俺と楓はエモノを構えたが、この森に俺達以外に人の気配がまぎれてきたのでいったん終了としてその気配を探っていった。
しばらくして森の中にある沼にその人物の気配がしたので歩んでみるとそこには水にぬれてボロボロの格好になったネギ君が力なく横たわっていた。
そして俺達の気配に気づいたのかこちらに顔を向けるとまるで神の助けと言わんばかりに飛びついてきた。

「長瀬さんに士郎さん!?」
「こんなところでどうしたんだね、ネギ君?」
「それが……う、うわぁぁ〜ん……」
「よしよし、落ち着くでござるよ」

楓がネギ君を落ち
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