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剣製と冬の少女、異世界へ跳ぶ
017話 新学期、対真祖編(04) ネギとアスナの奇襲
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「そ、それより士郎の旦那?さっきのごつい剣といい今の魔法といいなんて魔法なんだ? さすがの俺っちでもわからなかったぜ! アーティファクトでもないし……」
「ふう……使ってしまったからには仕方がないか。先ほどの魔術は投影といってものの複製を作り出す能力だ」
「複製……?」
「そうだ。聞くより見たほうが早いな。投影開始(トレース・オン)

すぐにネギ君の持っている杖を投影した。だが、なんだこれは? 一見ただの杖なのに魔法の力がすごく込められている。
そういえば、この杖はもとの担い手であるサウザンドマスターからもらったものといっていたな?
遠坂の家にあったあのキチガイステッキとは比べるのもおごがましい程に素晴らしい魔法の杖だな。

「すごい! 士郎さんてこんなことができたんですか!」
「ああ。もともと俺はこれしか能がないからな」
「え? でも他にも前に音響阻害の魔法も使っていましたよね?」
「それもだが投影も俺の唯一使えるものの副産物に過ぎない」
「副産物ですか? あ! それよりこれっていつまで形を保っているんですか?」
「やはり聞いてくるか。まあ驚かないで聞いてくれると助かる。一度投影したものは先ほどのように自分で消すか壊れるまで半永久的にずっと残っている」
「それはさすがにありえねぇっすよ!」

すかさずカモミールが突っ込んできた。魔法に詳しい奴なのだから当然の反応か。

「そうなの、ネギ?」
「ええ。これも魔力で作られたならすぐにただの魔力に戻ってしまうはずですから」
「確かに普通ならそうだ。だから俺が使う投影は異端なんだよ」
「異端……」

三人はそれを聞いて俯いていた。だからあまり教えたくなかったんだが。しかたがない……。

「さあ、それよりもうすぐ暗くなるから帰るとしよう」

この重たい空気を吹き飛ばすことにした。


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