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剣製と冬の少女、異世界へ跳ぶ
015話 新学期、対真祖編(02) パートナー探し
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もないことを目の前の光景を分割思考で考えていたら、

「……なにを考えている、衛宮士郎?」
「……なにを考えているのかな? お姉ちゃん知りたいな?」
「二人とも意外に息が合っているんだな……? 別になんでもない。それより用事はいいのか、エヴァンジェリン?」
「そうだった……こんなことをしている場合ではなかった。癪だが聞いておこう。どうやらこの学園の結界を破ってなにかが侵入してきたようだがなにか知らないか?」
「いや? 知らな「ああ、さっきの変な小さい魔力反応のことね?」……い、って姉さん、気づいていたのか?」
「ええ。やっぱりシロウは気配を読むのは得意だけれど魔力探知はまだまだのようね?」
「すまないな。まだ姉さんと比べて小範囲しかわからないものでね」
「もう、そんなに拗ねないの」
「なんだ? 衛宮士郎は魔力探知は苦手なのか?」
「私に比べたら、ね? そこのところ勘違いしないでね? シロウは弟と同時に弟子でもあるんだから私のほうが得意に決まっているじゃない?」
「ふむ、そこを詳しく聞きたいところだが今は敵同士だから聞かないでおこう。それじゃなにか発見したらじじぃにでも差し出すことだな! それと衛宮イリヤ、この話の決着はいずれつけるぞ?」
「そう。期待しないで待っているわ。エヴァンジェリンさん」
「なんか貴様から名をそのまま呼ばれると馬鹿にされているようで嫌だな」
「そう? じゃフルネームは?」
「却下だ」

即否定とは。そんなにあの(・・)呼び方をされるのは嫌か? 本名、エヴァンジェリン・アタナシア・キティ・マクダウェル。

「あら、可愛いじゃない? キティって?」
「その呼び方をしたら血を吸うぞ?」
「怖いわね。それじゃエヴァと呼ばせてもらうわ。シロウも構わないわね?」
「ああ、エヴァと……確かに響きはいいな」
「な、な!? なぜ衛宮士郎にも言わせるのだ!?」
「別にいいじゃない? シロウもこっちの方がいいって言ってることだし」
「ふ、ふん! 勝手にしろ!」
「ええ」

姉さんはどうにか言い返そうとしているエヴァンジェリン……もといエヴァに隙を与えず勝利を確信しているような笑みをしている。
それに感づいたのか悔しそうな表情で茶々丸を置いて先に行ってしまった。

「ふふっ……真祖と聞いてどういう奴かなと思っていたけど案外からかいがいのあるのね。ほんとうにアルトみたい」
「からかうのは程々にしておいた方がいいぞ? いつ牙を向かれるかわかったものではない。まぁあれなら完全に悪ってわけでもなさそうだ」
「そうね。それよりさっきの話だけど……なんか女子寮からその怪しい魔力反応が感じられるんだけど」
「そうなのか?」
「ええ」



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