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その日、全てが始まった
第1章:出会い
第05話『諸行無常と永久不変』
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夜の方は向き直り宣言した。

「行くわよ。『BLACK SHOUT』」

 その言葉の後に続くかの様に、演奏が始まる。
 その演奏は、洸夜を圧巻するものだった。
 燐子のキーボードとあこのドラムが合わさり出来上がった土台に、紗夜とリサによる美しい旋律が合わさり、友希那の歌声を引き立たせる。

 この5人だからこそできる演奏。
 その言葉が1番似合うものであった。
 そして、演奏が終わった。
 数瞬の後に、洸夜は拍手を送るのだった。

「どうだったかしら?」
「凄かった」
「そういうことを聞いているわけじゃないわ」
「分かってる」

 そう言った洸夜は、1つずつ整理し、言葉にしていった。

「先ず、ボーカル。声量、音域、どれに於いても文句無いね」
「当然よ」
「次は、ベース」

 そう言って、洸夜はリサの方へと向き直る。

「旋律とかテンポに関しては問題無いけど、少し音が弱いかな。だから、もう少し強く弾いた方が良いかな」
「そっか。そこを意識して演奏してみるね」
「次は、ギター」

 そう言って、今度は紗夜の方へと向き直る。

「ギターは、少し走ってたかな。後は特に無い」
「それだけ?」
「そんだけ。他の事に関しては、お前は自分自身が1番良く分かってるだろ」

 そう言って、洸夜は次へと移った。

「ドラムはね、全体の土台としてみるには、少し弱いかな……。最も、俺がドラム叩けないから、何が悪いとかはっきり言えないんだけどね……」
「そっか……。でも、コウ兄がそう言うならそうなんだよね」
「こ、コウ兄……?」
「洸夜の呼び名だと思うよ☆」

 リサに言われ、洸夜は理解するのだった。
 そして、最後に燐子の方へと向いた。

「キーボードは、少しばかし調整が甘いかな。もっと、全体を統制するぐらいのつもりで弾けるといい感じになると思う」
「はい……」
「で、俺からは以上」
「そう。これで全員課題が見えたわね」
「さて、終わった事だし俺は仕事に戻ろうかな」

 と言った所で、再び洸夜は、友希那に呼び止められるのであった。

「洸夜君」
「……今度は何だ」

 次に発せられた言葉、この場に居る誰もが予想できなかった。

「???Roselia(私達)とセッションしてちょうだい」
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