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その日、全てが始まった
第1章:出会い
第05話『諸行無常と永久不変』
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「『Crescendo』最後のライブをやろうぜ」

 その言葉に、祐治は思わず固まってしまった。

「ど、どういう意味だよ」

 祐治の言葉に首を傾げた洸夜だったが、直ぐに自身の過ちに気付き訂正した。

「言葉足らずだったな。正確には“現”『Crescendo』での最後のライブをやろうって言ったんだ」

 洸夜の訂正を聞いた祐治は、理解すると同時に胸をなでおろした。

「ビックリした……お前は早々にバンドを潰すつもりなのかと思った」
「今のは完全に俺が悪かったな。すまない」
「で、お前の考えるそのライブはどんなのなんだ?」
「そのまんま。拓巳に弾いてもらいたいんだ」
「拓巳に?」

 洸夜は首を縦に振った。

「俺が入ったら、今の『Crescendo』じゃなくて、“新生”『Crescendo』になるわけだ」
「そうだな」
「で、俺としてはその拓巳のいたCrescendoの演奏で、ライブを締めたいと思ってるんだ」
「なるほど。それはわかったが、あいつが了承してくれるかな?」

 答えた祐治の表情は、少し曇っていた。

「なら、サプライズで弾いてもらうか?」
「サプライズ?」

 今度は、洸夜の言葉に首を傾げた。

「新たなCrescendoのライブにアイツを呼んで、最後の最後でアイツにステージに上がってもらう……みたいな」
「そう言う感じのか……」
「ああ。って、新入りの俺が言うのも烏滸がましいか」
「そんなことないさ」

 祐治は、即座に否定した。
 対する洸夜は、少し驚いていた。

「そう……か?」
「ああ。だって、拓巳になんかしたいって言ったのは俺だし。洸夜は、ただ案をくれてただけじゃないか」

 そう答えた祐治に対して、洸夜は微笑んで告げた。

「そうか。そう言ってくれると助かるよ」
「本当のことを言ったまでさ」
「なんか今日は、やけにお前に助けられてばっかりだな。後でなんか請求してきたりして……」

 そういった洸夜は、ジト目で祐治を見るのだった。
 対する祐治は、慌てることなく、こう返すのだった。

「別にそういうつもりじゃないが。何だ、5年もの間同じクラスと言う付き合いの親友が信じられないか?」
「そういうわけじゃないさ」

 そういった洸夜は、無邪気そうに笑って言った。

「久々お前とも、こんな話をしたなぁと思って、さ」

 その言葉を聞いて、祐治もフッ、と笑うのだった。

「かもな。最近は、お前と何か一緒にやったりする事が少なかったしな」
「殆ど俺がやらなかっただけだがな」
「その意見には賛成だ」
「少しは否定して欲しかった」

 と言ったところで、2人は日が沈み切りそうなことに気が付いた。
 2人は顔を見合わ
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