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その日、全てが始まった
第1章:出会い
第04話 『動き出した歯車』
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「それは、氷川君も了承してるの?」

 結弦の言葉に、洸夜は首を縦に振った。

「ああ」
「……確か、もう楽器は握らないって」

 洸夜の言葉に、大樹が言葉を漏らす。

「それも言ったな。あのライブが終わった後に」
「じゃあ、なんで」

 祐治が不思議そうに尋ねた。

「……止めたんだよ。嫌な事から目を背けて、逃げ出すって事を」

 それに、と言って続ける。

「気付いたんだよ、いろんなやつらに言われて。何してる時よりも、演奏している時が1番自分が楽しんでいる時だってことに」

 そう言った洸夜は、自嘲していた。

「……なるほど。洸夜の意思は分かった」

 祐治そう言って、自身の前にあるコーヒーカップを手に取り、そのまま口の前まで運んだ。

「俺は、洸夜を拓巳の後任として迎えたいと思う。他の3人はどうだ?」

 そこまで言うと、コーヒーを口中へと含ませた。

「拓巳が後任として連れてきたなら、そいつが最も相応しいってことだろ?」

 大樹の言葉に、拓巳は頷いた。

「なら、俺は反対する理由はない」
「僕も……賛成さ。彼の技量はこの前のセッションでよくわかってる。それに、僕も彼なら拓巳君の後任を任せられると思うからね」

 続けて、結弦も賛成の意思を示した。

「俺は……正直……人間性的にあまり好きじゃないけど……実力は確かだからな。一応、賛成にしておく」

 と、あまり気乗りしない事を雅人は告げた。

「……それでも、何だかんだ賛成してくれる辺り、雅人は優しいと思うけどね」
「……は?! 調子乗るなよ?!」

 洸夜の言葉に、雅人は過剰に反応していた。

「雅人君は、少し素直じゃないところがあるからね〜」
「だな」

 結弦の言葉に大樹が頷いた。

「誰がツンデレだ!」
「いや、誰も言ってないから」

 雅人の言葉に祐治冷静に突っ込むのを、洸夜はアイスティーをストローで啜りつつジト目で見届けるのであった。

「まあ、みんな承認してくれたから???洸夜、お前は今日からバンド『Crescendo』のキーボードだ。宜しくな」

「こっちこそ、こんな自分を認めてくれたんだ。全力でいかせてもらう」

 洸夜は笑顔で全員にそう告げた。

「頼むよ氷川君」
「改めて宜しく、だな」
「……フン」
「引き受けてくれて、ありがとう」

 各々が、そう答えるのであった。

「……と、まあ、この話終わったみたいだけどさ」

 直後、洸夜が視線を机に落としながら話し始めた。

「皆んな……飲まないの? 冷めてると思うけど……」
「「「「あ……」」」」

 祐治を除いた4人が、飲み物の存在を忘れているのであった。

「来
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