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剣製と冬の少女、異世界へ跳ぶ
013話 衛宮士郎の春休み(?)
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のだろう。

「まったく学園長は……確かに修理品は任せてくれとはいったが俺にまさか全部押し付けていないだろうな?まあいい。見てみるか」


―――解析開始(トレース・オン)

それから一つずつ解析を行っていきもう寿命を全うしているものとまだ修理が可能なものとを分けていった。
その過程でわかったことだが、どれもこれもただの道具ではなく魔法の力が込められているものばかりだ。
なるほど……確かにこれは専門のものが見ないと修理もなにもできないものだ。
一つ一つはそれほどでもないがどれもこの学園の設立以来のものばかりで思い出がぎっしりと詰まっている。
まったく、これではがんばらなくてはいけないではないか。

「よし、では始めるとしようか」

俺は作業着に着替えて修理作業に取り掛かったのだった。


◆◇―――――――――◇◆


……それから数日後、


早朝の刹那との鍛練中のことで、

「士郎さん? なにか最近疲れていないですか?」
「そうか? まあ確かにそれは否定できないところがあるな。実はな―――……」

少し休憩を挟んで刹那に数日前のいきさつを伝えたところ、

「そうなんですか」
「ああ。どれも魔法がかかわっているもので、しかも思い出の品ばかりでな。共感しているとどれも直してやりたいという気になってしまうんだ」
「それで寝不足なんですか」
「そうなんだ。さすがの俺でも連日作業は来るものがあってな」
「本当に士郎さんはいい人ですね……もしよろしかったら手伝いましょうか?」
「いや、それは大丈夫だ。今日終わる予定だからな。それよりこんなことで気を抜いてしまい鍛練を怠ってすまなかった。仕切りなおしとしよう」
「はい、わかりました」
「で、だ。刹那の使う神鳴流は夕凪のような巨大な野太刀を使用する一刀での剣技が中心なのだろう?」
「はい。対人戦にも向いているものはありますが限られてきますね。おもに大型の魔物や大戦に使われる剣技がほとんどですから」
「では今度からは俺が神鳴流にさらにいくつものバリエーションを組み合わせて挑むとしよう。対神鳴流の戦いもあるかもしれないからな」
「そうでしょうか?」
「ああ。人生はいつなにが起きるかわからないからな。弱点は減らしておいたほうがいい。それにいつも双剣だけでは飽きてくるだろう?」
「いえ、そんなことはありません! 私の攻めはエモノゆえにどうしても大振りになってしまいますから士郎さんのような双剣での小回りな動きでの戦闘はとても参考になります」
「そうか?」
「ええ。それで前から気になっていることが一つあるんですが」
「なんだ?」
「その士郎さんが使う中華刀ですが、その双方の陰陽とその他の模様から察するに中国に伝わる夫婦剣……確か名は“干将
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