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剣製と冬の少女、異世界へ跳ぶ
012話 脱出!このかの異変?
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ん、後は頼んだ」
「わかったわ、シロウ。足止めお願いね」
「任された……ふっ、あいつの言葉を思い出したよ。足止めをするのはいいが……別にアレを倒してしまっても構わないのだろう、姉さん?」
「……本当に皮肉な台詞とかあいつに似てきたわね。ええ、構わないわ。思いっきりやっちゃいなさい、シロウ」
「わかった。では期待に応えるとしよう。ではネギ君、また地上で会おう」
「は、はい。士郎さんも気をつけて!」

そしてネギ君たちはエレベーターに乗って地上へと上っていった。

「士郎さん!」
「来たか刹那」
「はい。お嬢様を助けていただき感謝します」
「気にするな……で? いいかげん正体を現したらどうですか学園長?」
『フォッフォッフォッ……やはりばれておったか』
「当然じゃないですか。そのゴーレムからは学園長の魔力が感じますからね」
「学園長? 自分の孫であるお嬢様を危険な目に合わせた責任は感じているでしょうね?」
『わ、わかっておるぞい。反省しとるよ』
「そうですか。でしたらいいのですが」
『それより士郎君。このかを助けてくれてありがとうの』
「当然のことをしたまでですよ。まあこんな話は後日にするとしまして、覚悟はいいかね学園長?」
『フォッ? そ、それはまさか!?』
「そのまさかですよ、学園長。あのハンマーです。幸い今は本体ではなさそうですからそんなに痛みはないでしょう。俺もそろそろ怒りたい所ですので……底に落ちて反省してください!」

俺は渾身の力を込めてハンマーを叩き落した。

『フオオオォォォォォ――――…………』

学園長の声は地下に落ちていきながらもドップラー効果で響いてきていた。
ついでに魔法の本は一緒に地下に落としておいた。どうせ拾うだろうからな。

「では、帰るとしようか、刹那」
「……え? はい。あの、学園長は大丈夫でしょうか?」
「平気だろう? あの祭壇から落ちて無事だったのだから」
「いえ、そうではなくてあのような鈍器で殴ってはさすがに……」
「それも無問題だ。このハンマーはもともといつもこのかが学園長を思いっきり叩いているトンカチがもとになっている。だから絶対に重症は負わない設計になっている」
「そうですか。なら安心です」
「まあ俺としては気は晴れたが姉さんはきっと俺以上のことをするだろう。血の雨が降らなければいいが……」
「そ、そうですね」
「それで刹那はどうする? 俺はもうしかたがないとして、まだ刹那は姉さんと楓にしか知られていないからな」
「私は……士郎さんの後で向かいます」
「そうか。無理はするんじゃないぞ? では、先にいっている」
「……はい」

俺はエレベーターに乗り刹那より先に地上に向かったが、まだあの様子では刹那の心のわだかまりは当分取れそうに
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