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剣製と冬の少女、異世界へ跳ぶ
011話 ゴーレムとフードの男
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後ろから感じて刹那に鍛練がてら教えてもらい最近やっと会得できた“瞬動術”という歩法を用い10メートルは離れた。
そして俺がいた場所には全身を白いフードで隠し口だけかろうじて見えるあからさまに怪しい人物が立っていた。

「何者だ……?」
「ふふふ、なかなかの反応速度ですね? 気配を気取られる気も見つかる気も更々なかったのですが……実力はタカミチ君以上はありそうです」
「? なぜタカミチさんのことを知っている……? それと俺の目をごまかしているつもりのようだが貴様、実体ではないな? 大方本体は違う場所で今のお前は空間移動の応用で幻か、あるいは実体があるように見せているところから忍びが使う影分身みたいなものか?」
「ほぅ? なかなかどうして……瞬時にそこまで見破るとは私も驚きましたよ。『異世界からの旅人さん』……」
「ッ!? どうしてそのことを貴様が知っている!?」

まさかあの時のことがばれたのか?
いや、しかし……ただ確信して言えることはこいつが相当の実力者だということだ。

「怖いですね。そんな睨まなくてもよろしいでしょうに?」
「そうもいかなくなったのでな。嫌でも理由は吐かせてもらう。いざとなれば本体ごと消滅させる手もいくらか思いつくからな」
「……これは先ほどの評価は訂正しなければいけませんね? あなたはもしかしたら全盛期のエヴァンジェリンを凌ぐ力を持っていそうです」
「からかっているつもりか……?」
「いえいえ、本心からの言葉ですよ。それよりエモノは下げてくださると助かります。私は別にあなたと敵対する気はありませんから」
「確かにそのようだな。先ほどの威圧感はもうまったく感じない。それに最初から敵意というものはなかったようだしな」
「洞察力もすごいようですね? ふふふ……あなたのことがますます知りたくなりましたよ衛宮士郎さん」
「……名前もとうにお見通しか。では一つ聞かせてもらう。貴様は何者だ? どうやら敵ではなさそうだがまだ俺には信用がおけない部分がある」
「あ、そうでしたね。一方的に話を進めて申し訳ございません」

すると謎の男はフードの頭部分をとった。そこから出てきた顔は中性的でまるで女性のような端正な顔立ちをしていて、髪の毛は長くはないが、左肩に纏めている髪以外は肩の上から少し離して切りそろえられているといった感じだ。
そしてずっと笑みは絶やしていない。
なぜだ? この男からはあの毒舌シスターことカレン・オルテンシアと同じ気配を感じるぞ?

「私の名はアルビレオ・イマというものです。以後お見知りおきを。
役職はこの図書館島の管理をするものと認識してくださって結構です。
あ、でも今はクウネル・サンダースと名乗っておりますのでクウネルと呼んでください」
「はぁ……クウネルか。サンダース? そ
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