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剣製と冬の少女、異世界へ跳ぶ
011話 ゴーレムとフードの男
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・オン》!」

士郎さんは一度その場にとどまり始動キー……あちらでは暗示のようなものといっていた、呪文を唱えて、手に握られていたのは鎖の先に釘が突き出ているまるで縛り上げるような表現がとても似合っている武器を作り出した。

「刹那、少し移動を早くするからすまないと思うが抱えていくぞ!」
「え? きゃ!?」

士郎さんは突然私を片手で支えてもう片方の手で釘剣を放ち、それは天井に突き刺さりジャングルジムよろしく一気に何百メートルある道のりを短縮してしまった。
……ですが、事前に私を抱えるということは言っておいてほしかった。
抱えている間、あまりの恥ずかしさで反論の声も上げることができなかった。

「よし、到着だ。ん? どうした刹那? 黙り込んでしまって……」
「……い、いえ、なんでもありません」

どうやら意識してやってはいないようだ。
士郎さんはよくみなさんの相談ごとには適切にアドバイスしていますが自分の事に関しては無頓着なのですね。
……いわゆる鈍感。

「そうか。では先に……むっ!?」

え? いきなりどうしたんでしょうか?
いきなり士郎さんからいつもの表情が消えて戦意を体から出している。
これが戦場での士郎さんの顔……。

「……刹那、先にこの目的地までいっていてくれ。お前なら軽くいけるだろう?」
「は、はい。それは可能ですが……なにが?」
「俺は相手をしなければいけない奴がいるみたいでな」
「ッ! 敵ですか!?」
「それはまだわからない……だが、警戒を解いたら一般人なら意識を根こそぎ奪われるかもしれないほどの威圧感を相手は放ってきている」
「わ、私にはそんなものはなにも……」
「当然だ。相手は俺にだけ的確に威圧を放ってきているのだから刹那が気づかないのもうなずけることだ。ともかく先にいっていてくれ。この敷地にいる以上は敵ではないだろうしな」

そんなものは私には感じられない。それだけ士郎さんは気配を読むのが優れているのだろうか?
いや、それより士郎さんがこれほど警戒するほどの相手とは一体?
だから、それを聞いて私も加勢しようとしたのだが士郎さんの大きい背中がまるで『行け!』といっているようで私は頷くしかできなかった。

「……わかりました。ですがすぐに追いついてきてください」
「約束は守る」

私は歯がゆい気持ちになりながらも士郎さんが追いついてきてくれることを切に願いながら道を進んでいった。


◆◇―――――――――◇◆


Side 衛宮士郎


「…いったか。さて、そろそろ出てきてくれてもいいのではないかね?」

刹那を見送った後、俺は威圧を放ってきている謎の人物のいる方角を向いて即座に干将・莫耶を投影し構えた。
するとその謎の人物の気配は突如
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