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剣製と冬の少女、異世界へ跳ぶ
006話 歓迎会
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室に運ばれていく度に士郎の料理現場に参加していなかった面々はその料理に目が釘付けになっていた。
朝倉が俺が集中していたのかいつの間にか撮影していた映像を、ネギ君が来るまでといって一部始終をみんなに見せていたが、すごい目で見られているのは気にしない方針にした。
しばらくするとタカミチさん、しずな先生が校舎で俺達の教室が分からなかったらしく迷っていたらしい姉さんを連れてきてくれた。

「あ、シロウ! 呼んでくれたのはいいけどちゃんと居場所くらい教えときなさいよ?」

姉さんが俺に気づいたらしく少し怒り顔で迫ってきた。

「ああ、すまなかった姉さん。伝え忘れていたよ。それより、ありがとうございます、タカミチさん。姉さんを案内してくれて」
「いや、構わないよ。それよりまだネギ君が来ていないようだね? よし、ちょっと迎えにいってくるよ」
「わかりました。じゃ俺はその間に姉さんをみんなに紹介しておきますよ」

そしてタカミチさんは教室を出て行った。
一方、姉さんの方はやっぱりというかアインツベルンの名は捨てたとはいえ、その気品さはまったく損なわれていなかったのでかなり人気が出たようだった。
姉さんがいうには今の姿は実の母の姿とほぼ一緒なのらしいから十分美女の部類に入るのだろう。
実際姉さんは綺麗だからな。

「……士郎さん?」
「ん? なんだ、桜咲、険しい顔をして」
「いえ、大丈夫そうならいいんですが、エヴァンジェリンさんに敵意の目を向けられていましたが大丈夫でしたか?」

騒がしい中、気づかれないように桜咲が小声で話しかけてきた。
やっぱり気づいていたようだ。だから俺も小声で会話した。

(やはり気づいていたようだな。そこのところは今は大丈夫だ。威圧で返してやったからな。『いい覚悟だ吸血鬼、こちらからは仕掛けはしない。が、そちらが動いた時は……楽しみにしているがいい』とな)
(エヴァンジェリンさんが吸血鬼だと気づいていたんですね)
(まあな。ああいった類は前の世界でも何度も相手をしたことがあるから教室に入ったときに気配ですぐに分かった。
だが、なにかしら力を封印されているようだな? 全盛期はどうだったか知らないが今は極限まで魔力が落ちているみたいだ。
だからあっちから仕掛けてくることはないから一応は安心している)
(そこまでわかったんですか。さすがですね)
(そんなことはない。その代わり力をもし取り戻した時には本気で相手はするつもりだ。あくまで“つもり”だがな。甘いといわれても仕方がないが、まだ悪なのか決めかねている節がある。だからそのときが来たらまずは話し合いから挑もうと思う。それから一応だが、生徒なのだから殺す心配はしなくてもいいぞ? やって戦闘不能までには追い込むつもりだがね?)
(あはは……士郎さん
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