暁 〜小説投稿サイト〜
剣製と冬の少女、異世界へ跳ぶ
005話 2-Aと10歳の魔法使い
[1/8]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


さて、イリヤに寮のことは任せて早めに来たが、学園長室にはすでにタカミチさんがもういた。
むぅ、さすが本職だな。少しずつ俺も時間を調整していかなければいけないな。

「やぁ、士郎君。来るのが早かったね、もっとゆっくり来てもよかったんだよ?」
「いえ、さすがに遅れてはまずいと思ったので早めに来ました」
「うむ、士郎君は真面目じゃな。さて、これが君達の偽造で作った戸籍書類じゃ。後で目を通しておいておくれ」
「もうできたんですか、学園長? 恩にきります」
「いやいや構わんよ。それじゃタカミチ君、士郎君。ネギ君を迎えにいってくれないかの?」
「わかりました」

それから俺とタカミチさんはネギ・スプリングフィールド君を迎えに門の前まで向かったが、途中でタカミチさんにネギ君のことを軽く聞かされた。
どうやらネギ君は『ナギ・スプリングフィールド』という今は生死は不明だが、10年前に死んでしまったという伝説的な英雄の人の子供らしい。
英雄か……。

「それではネギ君をここ麻帆良学園に来させたのは外敵から身を守るという役目も担っているというわけですか? 英雄と呼ばれるものの血族はなにかと裏のものから狙われる確立が高いですから」
「さすが、というべきかな? 確かにそれもあるが基本はやっぱり修行だからそんなに気を張らなくても大丈夫だよ」
「そうですか」
「なにか考え込んでいるようだが根をつめないようにね? そこらへんも僕達がフォローすればいいじゃないか」
「確かに」
「では僕のクラスは少々元気すぎる子が多いが、頑張ってフォローを頼むよ、士郎君」
「はい」

そうだな。くだらなくもないがそんな理由で未来ある少年が命を落とすなんてあってはならない。
俺達が守らなければいけないな。
しかし、タカミチさんの苦笑いはなにを意味するんだ?

「さて、ここまで来たがネギ君はっと? あ、いたようだね」
「あの子が……」

そこには赤髪で鼻の上にちょこんと小さい眼鏡をかけている少年がいた。
背中に背負っている杖が特に目立っているな。
そして確かにまだ幼い。

「しかし何か一方的な喧嘩に巻き込まれているように見えるのは気のせいですか?」
「ははは、ネギ君と一緒にいるのは刹那君と同じクラスで、神楽坂明日菜君に学園長の孫娘の近衛木乃香君だよ」
「余裕ですね? なんか頭を掴まれているように自分には見えますが?」
「おおっと。そろそろ助けたほうがいいね。いこうか士郎君」
「はい」






Side ネギ・スプリングフィールド


(突然なんだろうこの女の人は? ただ親切に教えてあげただけなのに……)

この乱暴な女の人に頭を掴まれていた僕はあわあわしながらされるがままだったけど、そこに知り合いの声が聞
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ