004話 お買い物
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あっちの世界では本当の姉弟だけでなく初めて会ったときも自分の姉とは知らなかったからな。
だが、もうこちらの世界では戸籍上だが正式に姉弟になったわけだから呼び方は変えておいたほうがいいと提案されてな」
「なるほど、そうでしたか」
「ああ、それより確かにこの赤い外套は目立つな。……そうだな。試しにやってみるか」
「あ、試してみるのね」
「なにをですか?」
「見てればわかるわよ」
ま、とりあえずまだ目立ちたくないから地味目にやってみるか。
「――投影開始」
それで俺がなにを投影したのかというと黒のパンツにシャツだ。
とりあえず洗面室で着替えて戻ってくるとイリヤに、
「まるでホストみたいね?」
なんて、言われてしまった。
しかも理由が白髪に褐色の肌、そして黒い服装。
それでそのまま繁華街に放り込めばあら不思議。ホストの出来上がり。
らしい。
なんでさ……?
それから桜咲と一緒に町を歩いているのだが、
「それにしても本当に便利な能力ですね。昨日、私の夕凪を、投影魔術ですか? それで作り出して、そして経験に共感できるんですよね」
「ああ。昨日は勝手に複製してしまって悪かったな。お詫びとして、もし刃こぼれとかができたのなら俺に言え。
これでも鍛冶師の仕事も俺の能力ゆえに一時期やったことはあるから力になれるだろう」
「そんなことまでしていたんですか?」
「シロウの作る武器や装飾品はほんとにすごいのよ? まだ封印指定をかけられる前は裏市場で資金を稼いでいたんだから。しかもどれも一級の魔術品だったからシロウのように戦闘向けの魔術師には高額で売れていたしね」
「はぁ、驚きです」
「まあ投影品を売るという手もあるにはあるんだが、俺はそんな道徳に反したことはしたくないからな。ほぼ自前で稼いでいたものだ。
それと学園長にも伝えておくつもりだが剣以外にも修理なども解析能力を使えばできる。
だからなにか壊れたものがあるのなら伝えてくれ。
学園長に姉さんとともに寮長にもされてしまったからな。
仕事はしっかりやるつもりだ」
「わかりました。頼りにしています」
「うむ。ではまずは衣類などと職員用のスーツなどを買うとしようか」
「そうね。案内頼むわ、セツナ」
「わかりました。ではまいるとしましょうか」
それから桜咲の案内により街の案内などもかねて衣類の購入などをしていった。
姉さんなんかはやはり男の俺とは違いかなり時間をかけていたものだ。
そして後は食品関係なども購入していった。
その結果、俺の両手はもういっぱいいっぱいの状況になっていた。
「士郎さん、持つのを手伝いましょうか?」
「いや、構わない。これでも力には自信はあるからな。これくらいならまだ軽いほうだ
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