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剣製と冬の少女、異世界へ跳ぶ
003話 麻帆良の仙人
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詰めていた。

「ふぉ? タカミチ君まだ伝えてなかったのかの?」
「すみません。うっかり忘れていましたよ」

タカミチさんはハハハと笑いながら答えていた。……以外に大物かもしれない。

「それでその方の名前はなんていうんですか?」
「ネギ・スプリングフィールド君というんじゃ。この世界には魔法使いを育てる学校があってのう、そこで卒業時に卒業証書に書いてある修行内容をこなすことになっておるんじゃが、修行内容が『日本で先生をやること』らしいのじゃ。
だから今年で数えて“十歳”じゃからいろいろと手助けを頼むぞ」
「はい。…………はい? 学園長、今なんと……?」
「ごめんなさい私もよく聞こえなかったわ。もう一度言ってもらえるかしら、コノエモン?」
「私もです」
「じゃから十歳じゃと―――……」
「はい!?」

思わず大声を上げてしまった。イリヤと桜咲も同様のようだ。

「労働基準法違反ではないですか、さすがに?」
「そこは大丈夫じゃ、手回しはしてあるしの。それに彼自身学力は大学生クラスはある天才じゃからの」

なにやら犯罪チックな言葉が聞こえてきたがそれは戸籍を作ってもらう自分達も言えることなので反論はしないことにした。

「はぁ……わかりましたよ。ならばその任がんばって果たすとしましょうか」
「うむ。承諾してくれてうれしいぞい。それでは明日は前準備として衣服や食事関係など揃えてきたほうがいいじゃろ。これが前金じゃ」

学園長に封筒を渡されて中身を見ると中には諭吉さんが10枚ほど入っていた。

「って、こんなにいいんですか!? 言ってはなんですがまだ初対面に等しいんですよ!?」
「構わんよ。それは働きで返してくれれば構わんしの。それで刹那君、これもなにかの縁じゃ。明日は二人を案内してやってもらっても構わんかの?」
「はい、わかりました。それでは士郎さんにイリヤさん。明日になりましたら寮長室に迎えにいきますよ。あ、それと今日は寮までご案内します」
「すまんな、桜咲」
「ありがと、セツナ」
「いえ、助けてもらったお礼ですから気にしないでください」



──Interlude



……刹那君が士郎君達を連れて学園長室から出て行った後のこと、


「しかし、世界に居場所を無くしたとは……悲しいことじゃな」
「そうですね。まだあんなに若いというのにどれだけの修羅場を掻い潜ってきたんでしょうね? 想像することも難しいですね。できればいつまでも平和に過ごしてもらいたいですね」
「そうじゃな……だがそれは難しいじゃろう。イリヤ君と士郎君には内緒で小声で聞いた話なんじゃが、士郎君は正義の味方を目指していると聞いたんじゃ」
「それは……では彼は、もとの世界ではイリヤ君を守りながら一人世界と戦
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