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剣製と冬の少女、異世界へ跳ぶ
003話 麻帆良の仙人
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してくれればこちらとしても君達を信用できることができるんじゃが、どうじゃろう?」
「そうですね。では話す前にいくつか約束を守っていただけませんか?」
「かまわんよ」
「そうですか。ではまず一つ目は自分達が使う魔術、こちらでは魔法ですね。その事をここにいるもの以外にはできるだけ秘密にしていただけると助かります」
「それはどうしてなんじゃ……?」
「その理由が二つ目になりますが自分とイリヤは、多次元世界―――……簡単に言えばいわゆる平行世界、もしくは異世界の人間だからです」
「え!?」
「なっ!?」

それで驚きの声をあげるタカミチさんと桜咲。

「む? それは本当のことなのかね?」
「はい。自分達は事情は話せませんが世界に居場所を無くして、自分達の世界に唯一存在する五つの魔法のうちの一つ『第二魔法である平行世界への移動』を限定的にですが使える師匠とも言える友人の助けでこの世界に飛ばされてきました」
「シロウ、そこまでしゃべる事はないんじゃないのかしら?」
「いや、できる限り信じてもらわなきゃいけないからな」
「そう」
「ごめん、イリヤ。また悲しそうな顔をさせてしまったな」
「ううん、気にしてないよ」

やっぱり女性のこんな顔は見ていたくないからなにかできないかと思ったがなにも思いつかなかったのでとりあえず頭を優しく撫でてやると幾分イリヤの表情が戻った。

「……そうじゃったんか。すまんのぅ、つらい話を聞いてしまって」
「こんな突拍子もない話を信じてくれるんですか……?」
「うむ。普通ならそんなほら話など信じないだろうしな。じゃが、儂とて今までいろいろな者の目を見てきたからじゃが、君達の目は嘘をついてないと確信を持ったからの」

こんな、まだ顔をあわせて数分の関係なのに受け入れてくれるのは嬉しいものだな。
つい涙腺が緩みそうになってしまった。

「ありがとうございます」

だからできるだけ感謝の気持ちを込めてその言葉を俺は言った。
するとタカミチさんと桜咲も事情を理解してくれたのか、

「疑ってすみませんでした、士郎さん」
「僕も謝るよ。すまなかったね。事情も知らず一方的に警戒してしまって」
「いえ、その気持ちだけで十分ですよ。それで話の続きをしたいんですがよろしいですか?」
「うむ。かまわんよ。今ならなんでも君たちの力になってやろうと思っているからのぅ」
「度々すみません。それでさっきの二つ目の理由ですが自分達が使う魔術はこの世界ではどうかはわかりませんが体系がまったく違うと思うんです」
「ふむ。確かにそうかもしれんな」
「それに加えイリヤはともかく自分の使う魔術ははっきり言って異端ですから口外は避けたいんですよ。
自分達の世界では魔術の存在を隠匿し『 』を目指す為に工房に篭って研
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