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剣製と冬の少女、異世界へ跳ぶ
002話 始まりはお空の上…?なんでさ!
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悟は持って挑んでくるがいい」
「言ったな小僧? 野郎ども、こいつにワシらの恐ろしさを死を持って刻んでやるぞい!」

そして幻想種の異形の衆は雄叫びを上げながら一気に士郎に飛び掛って言った。




◆◇―――――――――◇◆




Side 桜咲刹那


「あの! 加勢してやらなくてよろしいのですか!? あなたのお仲間なのでしょう?」

一人であの数を相手にするにはさすがに無理だろうと私は思い、パートナーらしきイリヤさんという名の女性に問いかけてみた。
真名のように遠距離からすべて撃ちぬき撃退させるというならば安心だろうが、今のあの人の行動は無謀と言ってもいい。

「問題ないわよ。あんな低級の幻想種ごとき、私が加勢したら逆にシロウの邪魔になるだけよ。見なさい?」

だが、イリヤさんは余裕の表情でそんなことを言っていた。逆に邪魔になる……?
イリヤさんの言うことを確かめる為にシロウと呼ばれる男性の方を見ると私はその動きにたちまち目を疑った。
ある鬼が二mはあるであろう金棒をその巨体な体で振り下ろしてきたが、いとも容易く右手の白い中華刀で受け流し左手の黒い亀甲紋様が描かれているもう片方の中華刀で切り伏せる。
または黒い中華刀を回転をかけながら左方向に投擲し遅れて白い中華刀も同じように右方向に投擲して、「なぜ武器を投擲するのだろう?」と思ったが、すぐにその意味がわかった。
その二刀はなんらかの効果で引き合う性質があるらしく次々と幻想種を切り裂いていき、
2本の中華刀がシロウさんのもとに戻ってくる前に仕掛けてきた幻想種は、いつの間にかシロウさんの手にあった先ほど投擲したものと同じ中華刀を握っていてそれに驚いたのか幻想種の動きが一瞬止まりその隙に切り裂かれてしまっていた。
そしてまた接近戦に持ち込み見た目殺傷能力は低そうな中華刀なのに簡単に敵の得物ごと切り裂いて還してしまっていた。

「すごい……」

私はその光景を見てまるで剣舞を見ているかのような感動を覚えた。
だけど一つ不思議な点があった。だから私はイリヤさんに疑問点を聞いてみた。

「すみません。あのシロウさんという方ですが、どこか戦い方に違和感があるのですが。
技術は確かに凄いですが失礼だとは思うのですが剣を嗜んでいる私から見ても一流とは思えないんです」
「そのことね。やっぱりわかる人にはわかるものね。それは当然のことよ。シロウには剣の才能なんてないんだから。せいぜい鍛えても二流止まり。
シロウ自身も「一流になれないなら二流を極限まで鍛えてやる」って自身で認めていたから。
だからあるのは今までの必死の修行と戦闘経験から瞬時に自身の状況と敵の能力を冷静に把握し、活路を見出す“戦闘論理”、つまりその場その場で臨機応変に対応していくっ
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