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剣製と冬の少女、異世界へ跳ぶ
001話 プロローグ
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いよな?」

できれば間違いであってほしかった。だが現実は実に非情である。

「また正解ね。士郎冴えてるわね。私もこんなことはしたくはないわ。でもね、もうこの世界には裏表どちらにもあなた達の居場所はないわ。だから並行世界に飛ばすわ」
「そうか」
「そう」
「案外反応薄いのね。これでも相当ショックを受けると思ってたんだけど」
「いや、もう俺もイリヤも分かりきっていたことだからな。むしろ現実を突きつけてくれてありがたいと思っているのさ」
「そう……わかった。じゃ、橙子さんお願いします」
「わかった」
「すみません。では、お願いします」

イリヤとともに頭を下げた。

そして橙子さんが詠唱を始めると、意識が途絶えそうになる。
イリヤは一回体験したから慣れてるらしくすました顔をしていた。
そして完全にそこで俺は意識を失い、気がついたときには目の前の地べたに俺とイリヤのもとの体がまるで死んでいるように横になっていた。
否、抜け殻だから実質は死んでいるといっても差し違えないだろう。

「成功だな。どうだ衛宮にイリヤスフィール?」
「大丈夫みたいね。でも変な感じがするわ」
「確かに……それになぜか懐かしさを感じるぞ」
「当然よ。なんせあなた達の今の体にはセイバーの鞘が分けて埋め込まれてるんだから」
「えっ!?」
全て遠き理想郷(アヴァロン)が! どうして!?」
「どうせあなた達は異世界にいっても無茶しそうだから餞別に入れさせてもらったわ」

それは否定できないところだな……じゃなくて!

「そうじゃなくてなんでアヴァロンがあるんだ!? あれはセイバーに返したはずだろ?」
「そう。士郎は確かにセイバーに鞘を返したわ。だからね……その、ね」

なんだ?急に歯切れが悪くなったぞ。それに心なしか顔が引き攣っている。

「………リン、もしかしてアーサー王の墓を荒らしたんじゃないでしょうね?」
「は?」
「うっ! やっぱりわかっちゃった?」

バツの悪そうな顔をしながらテヘッ♪なんて顔をしてやがりますよ。あ、なんか今頭のどこかで何かが切れる音がした。

「……遠坂? セイバー、いやアルトリアの墓を荒らしたってのは本当か……?」

あ―――、ついドスの入っている殺気を出してしまった。遠坂が思いっきり引いてるよ。
でも、しょうがないよな? なんせ墓荒らしなんてアルトリアに対しての冒涜以外のなにものでもない。
体が移ってアヴァロンもあることだし魔力も心なしか全快しているみたいだから前はそうそう出来なかったけど一回くらいカリバーンでも投影しちゃおうかな―――?

(ちょっ!? ねぇイリヤ! なんか士郎の魔力が私以上あるのは気のせい?)
(当たり前よ。私との魔術の訓練のときに正式な方法でパスを
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