第1章:出会い
第01話 『Crescendo』
[3/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
なかったけど、どうかしたの?」
「いや、何もないよ。ただ、帰ってきてそのまま寝ちゃったんだよね……」
「そうだったのね。てっきり調子悪いのかと思ってた」
「大丈夫。いつも通りピンピンしてるよ」
「そうかい。朝ごはんできてるから食べちゃいなさい」
「はーい」
そう言うと彼は、朝食を摂るのであった???
その日の午後、彼は再び『CiRCLE』を訪ねていた。
「確かここだったはず……」
そう呟くと、Bスタジオの扉を開いた。
「……あ、来たか」
そこには、祐治がいた。
「なんだ……いきなり呼び出して」
「悪い悪い。メンバーにお前のことを紹介しておこうかなと思ってな」
そう言った祐治は、そこに居た他の3人に向かって言った。
「コイツがこの前言った助っ人の氷川洸夜だ」
「氷川洸夜です。宜しく」
洸夜は名乗ると、お辞儀をした。
すると、ドラムの前に座っていた、長身でツンツンとした黒髪が特徴の人物が立ち上がった。
「俺はドラム担当の森田大樹だ。よろしく頼む」
そう名乗ると直ぐに座り直した。
「僕はベース担当の本山結弦。宜しくね、氷川君」
今度はベースを持った、薄めの金髪の青年が名乗った。
「俺は一条雅人だ。見ての通りギター担当だ。宜しくな」
最後に、ギターを持った赤髪の青年が名乗った。
「3人とも宜しく……」
と、言い切ったところで洸夜は突然、驚愕の表情を浮かべた。
「……あー! お前、確か中学の時バレーボール部だったよな?」
洸夜は、雅人にそう尋ねた。
「……そうだけど?」
「確か、『窮地の送球』とか呼ばれてたよな?」
「な、何故それ……俺の黒歴史を……! 祐治以外にも知ってる奴が……いるなんて……」」
「だって、同じ地区でバレーやってたし」
雅人の質問に、洸夜は即答した。
「……まあ、それは置いておいて???改めて俺がこのバンド『Crescendo』のリーダーにして、ボーカル兼ギターの鹿島祐治だ」
祐治はそう名乗った。
「はいはい、存じ上げておりますよ」
洸夜はそれをサラッと流した。
「シンプルに流すなよ」
祐治は無駄だろうと思いながらも、一応の反論はした。
「そういえば、氷川君は何が演奏できるの?」
結弦は洸夜へと問いかけた。
「ギターと……ベース」
「マジか……雅人、お前キーボードできたよな?」
祐治が雅人へと問いかけた。
「ん、ああ、一応。と言っても、齧った程度だがな」
「……キーボードが欠けてるのか?」
洸夜は祐治に尋ねた。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ