第九幕その九
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「心でね。黄金の精神を持っていたら」
「それならだね」
「その心がその人を助けてくれる」
「心ある人を引き寄せて助けてくれて」
「そして神様も仏様も」
「そうしてくれるんだね」
「だからね」
それ故にというのです。
「僕は彼女にも言ったんだ」
「つまり先生もだね」
ホワイティが先生に言ってきました。
「素晴らしい人生を歩めるんだね」
「そうだよね、僕達だってね」
ここで言ったのはトートーでした。
「先生の何が好きってね」
「そのお心なのよ」
ポリネシアも先生に言います。
「優しくて親切で温厚で公平な」
「その誰にも優しくて礼儀正しさがいいんだよ」
「本当にね」
チープサイドの家族も言うことでした。
「そうした人だから」
「僕達は先生といつも一緒にいるんだよ」
「先生みたいないい人いないから」
ジップもよくわかっていることです。
「僕達がいてね」
「王子もトミーもいるんだよ」
ガブガブは彼等も見ています、二人も幸村さんが愛したこねつき餅を食べてそうして美味しいと感じています。
「皆ね」
「幸村さんも素晴らしい人だけれど」
それでもと言ったのはチーチーです。
「先生もだよ」
「タイプは違うけれど」
「人としてね」
オシツオサレツは二つの頭を持っています。
「素晴らしい人だから」
「皆一緒にいるんだよ」
「何かあったら僕達がいるのは」
最後に言ったのは老馬でした。
「先生が素晴らしい心を持っているからだよ」
「僕は全然だよ」
先生は笑って応えました。
「幸村さんみたいなね」
「あの人は確かに素晴らしい人だね」
「誰もが惚れ惚れする位に」
「本当に最後の最後まで義を貫いたから」
「自分の全てを賭けてね」
「だから十勇士の人達もついてきたんだよ」
この人達も命を懸けてそうしたのです。
「義仲さんと一緒にいた巴御前さんや今井兼平さんも素晴らしいけれど」
「あの人達も黄金の精神を持っていたって言えるね」
「今井さんは最後自害したけれど」
「義仲さんに殉じて」
「そうだね、僕はあの人も好きだよ」
先生は今井さんにも想いを馳せました。
「凄くね、けれど僕はあの人達と比べたら」
「全然だね」
「偉くないっていうんだね」
「素晴らしくない」
「そうだっていうんだね」
「うん、本当にね」
それはというのです。
「僕は言うよ」
「そこでそう言うのがね」
「先生だよ」
「謙虚でもあるしね」
「先生もまた黄金の精神の持ち主だから」
「だからね」
「僕達その先生と一緒にいるから」
そうするというのです。
「何があってもね」
「そうさせてもらうから」
「何かあったら任せてね」
「先生も素晴らしい人生を歩めるから」
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ