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儚き運命の罪と罰
第二章「クルセイド編」
第十四話「次元世界最高額の賞金首」
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足りないのに政権を維持できているのは。」

「順序が逆、反管理局連合の対処に人数を裂きすぎてるからさ。普通なら充分過ぎる位なのにな。」

そう言う事らしい。無論これだけじゃないが大体そんな情勢なのだと言う。クルセイドは醜い汚職や政権と武力両方の抗争に塗れた、呪われた土地だと言う。
だがそれ故に、両方の法で縛られず無法地帯であるがために次元世界中でもっとも経済が活発な場所でもある。その説明をしたときエドワードは「クルセイドの光と闇」と表現した。リオンには分かりやすい例があったからこそ直ぐに飲み込んだがフェイトとアルフにはちょっと難しかったらしい。

「なんで無法地帯だと経済が発展するんですか?」

リオンからしたらこの年で経済と言う言葉の意味を質問しないだけ大した物だと思ったが。

「管理局が物資を取り締まれないからだ。例えばロストロギアも売る事ができる…そうだろ?」

「飲み込みが早いな。まあ流石にロストロギアの密売なんておっかねえ真似をする奴は殆どいないが…それでも危険って言われてる『ベルカ式カートリッジシステム』が普通のデバイスショップに置いてあったりするからな。」

「へぇ…」

「だからそう言うのが欲しい奴らは躍起になって集まる。商売も儲かるし金があるから施設も家も立つ。」

「でもそれじゃあ…」

「フェイトちゃんの思う通りさ。クルセイド次元世界有数のマフィアやならず者の溜り場だ。」

自身もならず者に見えるエドワードは顎鬚をこすった。これが癖らしい。
下半身の自由が利かないリオンは彼から聞く話だけが世界の手掛かりだった。故にそんなに突発した話があるものなのかと疑問に思うことも多々ある。
…今はリオンもこの野蛮に「見える」中身は正反対の紳士を7割は信用していた。それはリオンと言う人間にとって十割にも匹敵する数字なのだ。リオンがそうなのだからフェイトとアルフは尚の事。

これは世界を別々の形で敵に回す二人の少年が出会うその前日のことだった。
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