第三章
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「周りの人にばれたら大変だよ」
「ばれるかしら」
「よくあるじゃない」
ネットにそうしたものを出したらというのだ。
「そこから色々言われるとか」
「だからなの」
「それは止めてね、お互い大変なことになるよ」
「コスプレとかもなのね」
「はっきり言ってばれるから」
そうなることを言うのだった。
「だからね」
「それはなのね」
「絶対に止めてね」
勇気はこのことは強く言った。
「何があっても」
「勇気がそこまで言うなら」
千夏も引っ込んだ、そうしてだった。
それぞれの服を着た二人の写真をネットに出すことは止めた、だがすることはすると言ってだった。
勇気に女装をさせて自分は男装した、勇気はゴスロリの服で千夏はカジュアルなものであった。二人共髪型まで整えた。
千夏はわざとボーイッシュにしたその髪を触りつつ完全にゴスロリ美少女になった勇気に対して語った。
「もう何処から見てもよ」
「女の子っていうんだね」
「ゴスロリ美少女よ」
まさにそれだというのだ。
「今の勇気は」
「自分がそうなるなんて」
「それで私はどう?」
「うん、格好いい感じでね」
それでおとだ、勇気は千夏に微笑んで答えた。
「いいと思うよ」
「街を歩いたらどうなるかしら」
「もてるかもね」
「それは何よりね、ただ」
千夏は裕貴のコメントに笑顔になりつつ微妙な顔にもなり述べた。
「私はやっぱり背がね」
「一六八だから」
「そう、もう少し欲しいから」
背がというのだ。
「男装の時は」
「シークレット履くわ」
「本格的だね」
「そう、それでね」
「今度二人で街歩くんだ」
「そうしない?これだとね」
千夏は勇気に笑いながら話した。
「カップルよね」
「男女の」
「そう、ただね」
「千夏が男の子で」
「勇気が女の子になってるのよね」
「あべこべだね」
「そこが面白いでしょ」
千夏はこの時も笑っていた、そうして今度は二人でその恰好のまま街を歩いた。するとこんな声が聞こえた。
「あのゴスロリの娘可愛いな」
「ちょっと背が高いけれどな」
「彼氏の人もいけてるじゃない」
「モデル?」
「そうじゃないの」
「いいわね、もう完全にね」
千夏はそんな声を聞きつつ笑って言った。
「皆私を男の子って見て」
「僕を女の子って見てるね」
「これはいいわね、実は胸とかお尻は」
千夏は自分のスタイルのことにも言及した。
「カジュアルなファッションだけにね」
「隠す様にしているんだね」
「そうしているから」
それでというのだ。
「皆が男の子って思ってくれてね」
「嬉しいんだ」
「努力の介があったわ」
胸や尻を目立たない様にしたそれがというのだ。
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