第一章
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女装男子×男装女子
三河千夏には交際相手がいる。
その相手の名前を今川勇気という、勇気は一見すると眼鏡をかけた普通の少年だが。
実は女装するとかなり可愛い、それでいつも彼に言うのだった。
「あんたもっとね」
「女装しろっていうの？」
「そうしたらいいじゃない」
明るく笑って彼に言うのだった。
「折角可愛いんだし」
「そうは言ってもだよ」
勇気は眼鏡をかけた顔をむっとさせて千夏に言葉を返した、見れば薄茶色のふわふわとした感じの髪の毛で優しいカーブを描いた眉と大きな黒目がちの瞳、まとまった目鼻立ちに肌は白くきめ細かい。背は一七〇程で身体つきは華奢だ。
「僕背一応一七〇あるし」
「背はある程度無視したらいいでしょ」
千夏は笑って返した、こちらは赤毛のを肩の長さで切り揃えていてはっきりとした顔立ちでよく日に焼けている。目はかなり大きい。スタイルは水泳部のせいか引き締まっていてしまも胸も腰も目立っている。
「私だって一六八あるし」
「千夏高いよね」
「女の子としてはね、けれどね」
「僕は男ならだね」
「普通位？だけれど」
「一七〇あったら及第じゃないかな」
「けれどね、背はこの際ね」
「無視してだね」
「その顔立ちとスタイルなら」
それならというのだ。
「もうね」
「問題なしっていうんだね」
「女装したらね、それで私はね」
「男装だね」
「ちょっと足りない分は」
「一六八だと女の子なら長身でも」
それでもとだ、勇気は言った。
「それでもね」
「男の子ならね」
「少し小柄じゃない」
「そこはね」
千夏はそこも考えていて言うのだった。
「ちゃんとね」
「工夫するんだね」
「シークレット履けばいいのよ」
そうした靴をというのだ。
「それでよ」
「僕より高くして」
「そうしてね」
「一緒にだね」
「コスプレに行くとか」
「街を歩くとかだね」
「そうしたら？勇気なら」
彼の顔立ちならというのだ。
「もうね」
「誰が見ても女の子っていうんだね」
「こんな可愛い娘いないわよ」
「あの、僕無理だから」
勇気はやや怒って千夏に言葉を返した。
「流石に」
「女装してるじゃない、メイド服とかうちの高校のブレザー着たり」
「それはそうだけれど」
「じゃあ何が駄目なのよ」
「下着だよ」
勇気が言う無理はこれだった。
「下着はね」
「ああ、それはなのね」
「ボクサーしか駄目だから」
「勇気そっち派だったの」
「トランクスもいいけれど」
それでもというのだ。
「今はボクサーがメインだから」
「洒落てるわね」
「ショーツか無理だから」
女の子の下着はというのだ。
「あとブラもね」
「下着までは言わない
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