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SAO編−白百合の刃−
SAO24-雪の温度
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いちつっかかるリズベットの前で、外すわけにはいかないわね。 後々うるさいリズベットが想像できるわ。

「来たよ、突進攻撃!」

 リズベットの声が届いた時には、白竜が雄叫びを上げながらもの凄い速さでこっちに突進してくる。あんなでかい体に、居合いを外れることはないでしょう。それにアスナが上手く誘導してくれたおかげもあるだろうし、問題を起こすようなことはない。
 白竜が私の射程内に入った瞬間に、体を捻って一気にカタナを抜き、水平に斬りつけた。
 その太刀筋は音速の如く、見切れる事はおろか、剣閃を捉えることも出来ない。

 居合い本来の一撃、一刀両断。

『閃(ひらめき)』

 白竜の顔面が真っ二つに斬り裂けられる。そして顔から体、羽、足、尻尾へとポリゴンの破片となって、穏やかな雪風と共にあっさりと散っていった。
 
「…………あ、あんた」

 戦闘が終わったからカタナを鞘に収めている時、ふと視線がリズベットに向けてしまった。どうってことない、気にすることもなかったが、リズベットがバカみたいに口を開いていたのを見て、視線を逸らすことができなかった。

「なに馬鹿みたいに、口を開けて唖然としているの?」
「馬鹿は余計だけど…………凄すぎだって」
「あっそう」
「なんでそんなにあっさりと……もういいや」

 リズベットはなんか私に問いかけてきそうだったけど、諦めた様子だった。私としても、先ほどの『閃』については、そういうスキルだとしか言いようがないから、説明が省けるので少し助かった。

「ドウセツ、手に入った?」

 白竜と誘導してくれたアスナがこっちに合流してきた。

「今から見るけど……よく素直に囮役したわよね」
「う〜ん……ドウセツなら、なんかやってくれると思ったから信じてみた」
「……そう、バカっぽい解答よく出来ました」
「ひっど――い! 立派な解答じゃない!」

 もうそれでいいと無理矢理納得しつつ、アイテム欄からドロップした白銀に光る雪の結晶のような形をした金属素材、インゴットを取り出す。どうせ使うことになるのだからと、リズベットに渡した。

「『ブリザード・インゴット』…………」
「それなら折られないかしら?」
「うん。これなら、折られないカタナを作れるわ」
「……どうかしらね」
「そこ、聞いておいて希望をへし折らないの!」

 結果を見るまではわからないけど、正直言えばいい加減に成功させてほしいところではある。一つの素材を入手するために何時間も使うことはあるにはある。
今回は長の長話と、白竜が現れるまでの待機時間は無駄だったような気がする。長の話を短くして、吹雪も数分で止めば、スムーズに行けたはずだ。
 それらのことを無駄にはしたくはない。成功を願おう。

「…
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