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久し振りに一緒に
第二章
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「俺達一緒のクラスだったことは」
「三年と四年の時でね」
「その時は一緒にいたけれど」
 それでもというのだ。
「よく一緒に帰ったし」
「五年生になったらね」
「別のクラスになったから」
「それからね」
「一緒に帰ってなかったから」
「久し振りね、けれどよく会ってたわね」
「だって隣同士じゃない」
 だからだとだ、一誠は美樹に返した。
「それじゃあね」
「よく会うわよね」
「だから隣同士だから」
 それでとだ、彼一誠はまた言った。二人でそれぞれの家に帰りながら話をしているが外はまだ夕方にもなっていない。
「そりゃ会うよ」
「そうよね」
「子供の頃はお互いの家にも行ったし」
「おばさんにもよくしてもらったわね」
 美樹は微笑んで一誠の母の話もした。
「今もね」
「親父にもだよね」
「そうそう、おじさんにもね」
「俺もだし」
 一誠は自分もだと答えた。
「おじさんおばさんにはね」
「可愛がってもらってたわね」
「今も笑顔で挨拶してくれるし」
「お父さんもお母さんも言ってるよ」
 挨拶と聞いてだ、美樹は一誠にさらに話した。
「三宅は元気で礼儀正しくていい子だって」
「そうなんだ」
「そうよ、いつもね」
「挨拶はしっかりしないと」
「そうよね、それで私は」
「親父もお袋もいつも褒めてるよ」
 美樹は美樹でそうされているとだ、一誠は美樹に答えた。
「俺と同じこと言われてるから」
「礼儀正しいって?」
「元気でね」
「私元気かしら」
「そうじゃないの?親父とお袋が言うなら」
 それならというのだ。
「間違いないんじゃないかな」
「そうなのね、よかった」
「褒められるとだね」
「おじさんおばさんがそう思ってくれてるなら」
 美樹は笑顔で答えた。
「嬉しいわ」
「うん、けれど今は」
 一誠はここで首を少し傾げさせてこうも言った。
「俺も北条さんも」
「お互いのお家にはね」
「行ってないね」
「そうよね、今は」
「もうそんな歳じゃないし」
「あら、年齢関係あるの?」
 美樹は一誠の今の言葉を受けてだった、彼の顔を少し覗き込んだ。そうしてそのうえで今度は彼にこう問うた。
「こうしたことに」
「いや、だから女の子の家に入るとか」
「三宅に穂香ちゃんいるじゃない」
 美樹は笑って彼の妹の話をした。
「それでお兄ちゃんもいるし」
「えっ、登志夫さんになんだ」
「会いに行けるでしょ」
「登志夫さんはいいって言う?」
「言うわよ、お兄ちゃん三宅のことずっと可愛がっていたでしょ」
 今は大学生である美樹の兄はというのだ、大学一回性で十九歳だ。
「だからね」
「俺が部屋に来てもなんだ」
「笑顔でよく来たねって言うわよ」
「だったらいいけれど」
「お
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