第一章
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子供の言うこと
宮原岳はこの時従妹でまだ小学一年生の宮原みおが自分にラップの調子で言って来る言葉に冷めた目になっていた。
背は一七五程でやや面長の顔である、黒髪を短く刈っていて鋭い目に彫がありワイルドな感じの顔が引き締まった身体つきに似合っている。今は中学三年生だ。
その彼がみおが友達も榊あやと共に自分に言っている言葉を聞いてその目になったのだ。
「おい、何言ってるんだ」
「だから言ってるのよ」
「そうそう、お兄ちゃんにね」
みおとあやは二人で言ってきた。
見ればみおは黒髪を短くボブに近い感じにしていてあやは頭の上で二つの団子にしている。二人共顔立ちは可愛く目は大きい。そして着ている服も少女チックだ。
だが今は自宅でゲームをしている岳にこう言ったのだ。
「童貞でしょ」
「そうでしょ」
「いや、十五で童貞ってね」
「マジ有り得なくない?」
こう言うのだった、ラップのダンスの調子で。見れば手もそうしてきている。
「ちょっと恥ずかしいよ」
「さっさと卒業したら?」
「中学卒業する前にね」
「そうしたら?」
「俺がそれでお前等に関係ないだろ」
実は彼は経験はないがそれを言われても流石に相手が子供なので気にしなかった、それでゲームを続けた。
「そうだろ」
「何なら今からどう?」
「そう、卒業したら?」
みおとあやは二人で笑って言ってきた。
「今からね」
「そうしたら?」
「私達相手でね」
「童貞卒業しちゃいなよ」
「子供相手にか」
岳は二人の言葉にそれまで以上に冷めた目になって返した。
「誰がするか」
「あっ、誰がって何よ」
従兄の今の言葉にみおはラップの調子を止めて反論した。
「それないでしょ」
「お前幾つだよ」
「六歳よ」
「六歳の子供相手にする奴いるか」
「いるでしょ」
「いたら犯罪者だぞ」
岳は現実から話した。
「本物のな」
「そうなの」
「そうだ、だからな」
それでというのだ。
「お前等相手にするか」
「私はいいのよ」
ここでだ、みおは。
自分の胸をちらりと見せてきた。勿論ない。
「ほら、どう?」
「全く何も思わないな」
「じゃあこれはどう?」
今度はあやがだった。
スカートから太腿を見せてきた、だが。
岳はあやにもこう言った。
「それがどうした」
「あっ、何それ」
「本当に何も思わないの?」
「思ったらそいつはかなりやばい変態だぞ」
岳は冷めたのを通り越して氷になって言った。
「俺がそんな奴いたら警察呼ぶぞ」
「美少女二人に誘われてるのに」
「そんなこと言うの?」
「お兄ちゃん地獄に落ちるよ」
「そうなるわよ」
「誘いに乗った方が地獄に落ちるだろ」
や
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