暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep7無限書庫〜Infinity Library〜
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インドを仕掛けたのはお前だな・・・?」
仮面の男は答えず、ただ黙って片手にカードのようなものを携えた。警戒姿勢。仕方ない。シャマルの方はクロノに任せ、俺がこの仮面の男をどうにかしなければ。
――チェーンバインド――
――リングバインド――
多重捕縛術式のよる捕縛結界。貯水タンクごと捕えてやろうかと思ったが、そう簡単に終わらせることも出来ないのは百も承知。仮面の男はステルスの魔法でも使ったのかその姿をスッと消した。イシュリエルをこの場に集結させる。逃がしてなるものか。
「うぁぁぁぁぁ!」
そう思った直後、クロノの悲鳴が聞こえた。バッと周囲を見回し、シャマルの居るビルの屋上を視界に収めることでクロノの悲鳴の原因が判った。仮面の男に蹴り飛ばされたのだ。仮面の男は、俺よりクロノを優先した。これはかなり堪えるな。今の俺に仮面の男を止める術が無いのは確か。だから後回しにされた。
(まずい。仮にも最強の魔術師の一角と恐れられていたのに、ここまでスルーされると泣きそう)
悔しさと情けなさを無理やり鎮め、『クロノ、バインドで援護する。捕えるぞっ!』クロノに念話を送る。
『こっちは僕ひとりで良い! 闇の書の方をどうにかしてくれ!』
「『っ・・・任せろッ』守護騎士シャマル! 第一級捜索指定ロストロギア・闇の書の所持、他いろいろの罪名で逮捕する! 詳しい弁護云々はあとでなっ!」
クロノに仮面の男を任せ、シャマルへ突撃。
「セインテスト君っ? もう復活したのっ!?」
シャマルは本当に驚いている顔を見せてきた。複製術式まで使用不可となってしまったが、ここで退くわけにはいかない。身体強化を行い、格闘戦に持ち込む。常に補助に回っているシャマルだ。おそらく前線で戦うのが苦手なタイプの騎士なんだろう。
「ごめんなさい。本当に、ごめんなさいね、セインテスト君」
「謝るくらいなら、目的を――っと!」
――戒めの鎖――
シャマルが先端に振り子が付いている魔力ワイヤーを伸ばしてきた。脚力を重点に強化し直す。2本のワイヤーの隙間を縫うように駆け、シャマルに肉薄する。
――旅の鏡――
とここで、前面に妙な空間が生まれた。だが両足が床に付いてないために突っ込むしかなく。視界が一瞬だけ閉じられ、気が付けばさっきまで居たビルから8棟も離れたビルの屋上に居た。
「転送術式・・・!」
ミスった。少し考えればこの手を使ってくることくらい判ったはずだ。なのはのリンカーコア然り俺の
魔力炉
(
システム
)
然り。体内から取り出していたのは転送術式だと判っていたはずだ。後衛であり常に“闇の書”を持っていたシャマルが、その使い手であるとすぐに行きつくというのに。
「くそっ、焦り過ぎた!」
――破
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