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聖国のジルフリーデ 〜勇ましき姫と気高き女騎士と、男勝りな女戦士と妖艶な女盗賊は、媚薬の罠に乱れ喘ぎよがり狂うも、心だけは屈しない〜
屈服編 勇ましき姫は、快楽に狂い子を孕む
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で、聞いている者はおらんのだぞ」
「あ、はぁ、あっ……んっ!」

 そんな彼女の葛藤を愉しみながら、子宮を嬲り続けていたアンジャルノンは――白く豊満な臀部から背中にかけての優美なラインを、下からなぞり上げるように愛撫する。予想だにしないところから触れられ、姫君は目を剥き思わず甘い声を漏らしてしまった。

 不意に訪れた快感と、自分のものとは思えないような嬌声に恥じらい、頬を染め顔を背けるジルフリーデ。幾度となく抱かれ、膣内に射精されようと、その羞恥心が消え去ることはなく。
 その人柄こそが、アンジャルノンという雄を、さらに焚き付けていたのである。彼はジルフリーデの臀部を両手で掴み、「選択」を迫った。

「お前達が敗れたことで、この国は完全に俺のものとなった。……もはやお前も、一国の姫君などではない」
「……っ!」
「従って、俺が抱いている今のお前は……かつて王女だった、ただの女でしかない。ただの女に、何の矜持がある?」

 度重なる陵辱に心身共に疲弊し、今日まで夜伽を凌いできた「孕まずの秘薬」も、底をついた今。
 危ない日(・・・・)である今の身体に、精を注がれようものなら――今度こそ確実に、ジルフリーデはアンジャルノンのモノにされてしまう。

 本人も、それを頭では明確に理解していた。だから、これから唇を開いて放つ言葉は、拒絶を意味するものとなるはずだった。

 ――はず、だったのだが。

「……いいです」

「ん? なんだ、もう一度言ってみろ」

「あなたの、がっ……いいんですっ! 気持ちっ……いいんですぅうっ!」

 膣を絞め、下から衝き上げる剛剣を搾りながら。恥じらいと罪悪感を募らせ、苦渋の決断とばかりに本心を叫ぶジルフリーデは――「ただの女」に成り下がる道を、選んでいた。

 その瞬間に、アンジャルノンは歪に口元を吊り上げ、嗤う。苛烈な責めで選択肢を奪いつつも、あくまでジルフリーデ自身の意思で膝を折るまでのプロセスを、彼は愉しんでいたのだ。

「どう気持ちいいんだ?」
「えっ……!?」
「俺のが、どう気持ちいいんだ……と聞いている。答えられなければ、続きはナシだぞ」
「そ、そんなっ……!」

 だが、まだ続ける。子宮の入り口を責めながらも、絶頂に至るまでの快楽は与えず。彼はジルフリーデが完全に屈服し、自ら腰を振り始めるまで静観することにしていた。
 一方、アンジャルノンからの問いかけに悲痛な表情を浮かべながらも――彼女はすでに、その白い腰をくねらせている。胸中ではすでに、「答え」は決まっていたのだ。

 あとは、もう。嬌声を抑えようと、甘い吐息を漏らしながらも噤んでいた、淫らな唇を開くだけ。

「あなた、のっ……がっ……!」

 そして、ついに。その時が、訪れる。

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