黄金の大鐘楼
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かった。
故に、アキトは正面からこの雷迎を押し返すことを選択する。
それが現状考えられる最善にして最高の策だ。
しかし、現実は決して甘くはない。
莫大な雷のエネルギーを秘めた雷迎に圧され、アキトの身体は徐々に大地へと押されていく。
掌は出血し、服の裾が破けるのを皮切りに服全体が消滅していった。
「ヤハハ、馬鹿め!!」
エネルはそんな無謀なアキトの姿を見下ろし、嘲笑した。
「よくやったと言いたいところだが……」
「この私が、神の地の神だ!!!」
「これで空島もお終いだ!!私を邪魔する者は全てこの世から消え去ることになる!!!」
狂気の笑みを顔に張りた付けたエネルはスカイピア全土を見下ろす。
万雷は今なお続き大地を破壊している。
雷迎により神の地は跡形も無く消滅し、スカイピアが文字通り消え去るのも時間の問題だ。
「さて……」
「残るは貴様だ、ゴムの男!!」
その言葉を皮切りにエネルは巨大豆蔓へと落雷させる。
巨大豆蔓ではその巨体をくねらせ、必死に登る大蛇の姿があった。
エネルは知っている。
あの大蛇の体内に憎きあのゴムの男、ルフィがいることを心綱で感知していた。
万雷が巨大豆蔓へと集中し、大蛇の身を襲う。
エネルは容赦することなく限りない大地への道を阻む敵を排除に取り掛かった。
大蛇の皮膚が黒く焦げ、痛みに体が悲鳴を上げる。
それでも尚大蛇は巨大豆蔓を登り続けた。
神の裁きがその身に直撃する。
それでも尚大蛇は止まらない。
大蛇は理解していた。
今、400年の時空を超え、彼らの意志を継いだ者達が再び黄金の鐘を鳴らそうとしていることを本能で理解していた。
400年前突如として自分は独りぼっちとなった。
寂しかった。
心に穴が空いたようであった。
大好きであった黄金の鐘の音も聞こえない。
大好きであったモンブラン・ノーランドとカルガラの姿も見えない。
探して、待って、探し続けて、待ち続けて、400年の月日が経過してしまった。
黄金の鐘の姿もなく、鐘の音も聞こえない。
そんな中、モンブラン・ノーランドの姿を一人の青海人から垣間見た。
神の地にてその青海人を見た時から|大蛇《ウ
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