決闘・前
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「おい、これ!?最前列の入場チケットじゃねえか!?」
「結構KOBとは付き合い長いから、ぜひにって貰ったんだが、何枚か余ってな」
ついさっきKOB本部に顔を見せたら、ダイゼンさんがくれた。断るのもなんなので一応貰っといたのだが、複数枚あり、残りをどうしようか迷っていたのだ。
「いいのか?」
「ああ。俺がタダでやるって言ってんだから、貰っとけ」
「それじゃ、ありがたく頂いとくぜ」
エギルの分も付けてクラインに送っとく。また後で会うことを約束して、クラインは戻っていった。さて、とっとと売り切りますかね。
その後も順調に売り捌いていき、最後の一品というところまで終わった。あと一人来たら切り上げようと思っていると、ひとりのプレイヤーが走り込んできた。
「まだ、ありますかーー!?」
「全く運はいいよな、お前は。お前でラストだよ」
「おお、危なかったー。先輩の料理がなくなるところだった・・・」
先ほども話していた、レナである。残った品物をレナに売りつける。総利益を確認してから、ダイゼンさんのところに向かおうとしたのだが、いろいろ忙しそうだったのを思い出した。今日のメインイベントが終わったらでいいかと考えなおして、目の前のレナと話すことにする。てか、なんでいるんだよ?
「さて、先輩の料理は買えたし、これからどうしましょうか」
おい、俺の商品を買うだけにここまで来たのかよ。
「そんなとこですねー、先輩は今日はシリカちゃんとは一緒じゃないんですか?」
「見ての通り、別行動だよ。どうせだから、お前も見てけ。入場券余ってるから」
「おおー、私の分も買っといてくれたんですね。さすが先輩です」
これ以上反論しても、またのらりくらりと避けられるだけなので無視する。余っていた最後のチケットをレナに渡してコロシアムの中に入る。
まだ始まる前だというのに、中は熱気と歓声であふれていた。ほとんどのプレイヤーが何人かでグループを作って話し込んでいる。
「てか、なんでこんなところにいるんだ?お前興味ないだろ、こういうの」
「そりゃ、先輩の料理なんてそうそうありつけませんから。私の知り合いで料理スキルマスターしているのって、先輩とアスナしかいませんし」
「それもそうだが、なんで俺が今日ここで露店開いてること知ったんだ?」
「私の情報もう甘く見ないでください!」
顔が広いうえに話し上手。さらに店を経営してるだけあって、こいつの情報網は確かに広い。そういうところもあって、ラウ姉にスカウトされたんだろうが・・・。
「ん?どうかしました?」
「いや、噂関係はお前使えば情報屋いらないんじゃないかなーと思っただけだ」
「それこそ、マップデータなら先輩の方が情報
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