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妖精のサイヤ人
第四話:圧倒的!雷を操る魔道士の桁違いなパワー!
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あそこにいるのが大きな獣がいるかのような”、野獣を目にしているのか、とギグリは考えた。
立ち上がったネロの後ろに―――――大猿が見えている。
実際居るわけではないだろうが、ネロの雰囲気により大猿が背後にいるかのように幻影が見えるのだ。
ギグリの手に汗が滲み、棒を握る手を更に固く握った。

『た…立ち上がったーッ!ネロ選手、アレほど強烈な突きを受けても尚立ち上がりました!わたしもびっくりです!観客の皆さんもびっくりです!!!』

ネロの立ち上がりにアナウンサーや客席の野次馬も驚きを隠せず、そしてザワザワといった音が周りに聞こえてくる。
しかし、一番驚愕しているのはやはりギグリ自身だろう。長年鍛えてきた自身の自慢の突きを、受けても尚立ち上がり…そして先程よりも気迫が強くなっている少年に対して。

「…貴様…何故立ち上がれる」

「なぁに…同じ攻撃を何度か受けていたら立ち上がれるさ。要するに慣れだ」

「…慣れだと?ふざけているのか?」

自身の本気の攻撃を受けて、立ち上がれた理由は慣れ。そう答えるネロにギグリは怒りを覚える。
感情に乗せられないはずが、動揺とともに怒りを溢れてくるのをギグリ自身が気づいて抑える。

「ああ…貶したつもりはないんだ。ただいつも稽古で瀕死になるのが多くてさ…それで結構慣れているんだよ」

「…瀕死、だと?ふざけるな、それを何度も受け続けられる筈…いや、貴様…」

通常の人間が何度も瀕死を受けていればトラウマになったり、ギグリがネロに危惧していた武の道を下りることになるのが見える。
しかし目の前の少年は―――――サイヤ人はそれを対して重要と見てない。そして、ギグリは目の前のサイヤ人を、子供として見るのをやめ…”敵”として認識する。

「案外…慣れるもんだ、…じゃあ…また行くぜ…!」

ネロは拳を作り、力むと周りから白い炎のような気をを高める。観客たちは「魔法を使う気か?」と予想をし始めるが、これは違う。ただ、己の気を高め、溜めているだけだ。
そして立ち上がり様にギグリはネロの目を見て、異変に気づく。
――――あの少年の目は、あんな色だったか?

「…来るか」

何かを仕掛けてくると思ったギグリは棒を構え―――――次の瞬間、白いオーラを纏ったネロが横でこちらに右ストレートをしていたことに気づく。

「ッ…!?」

そのストレートを棒で裁き次いでは狙いを定めてネロの顔へ真正面に突きを放つ。空気すらも裂くその突きにネロは、ただ(・・)首をかしげて避けた。

「―――――」

何かが違う、そう感じ取るギグリは突きの連打を続ける。何度も連打を続けるその様は残像すらも作っての突き。それを対処として突きを放たれて
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