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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第669話】
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ので俺か一夏のどちらかが先導する形になりますね。ラウラには合流時間の連絡や殿として後方に居てもらうという話になりました」
「ふむ………」
一瞬考える織斑先生だったが、俺を見ると──。
「有坂、すまないがお前には私を運んでもらおう。現状からみてクラス代表で副会長であるお前の方が適任だろう」
その発言に、一夏はびっくりしたのか声を荒げ──。
「ち、千冬姉! 何で俺じゃなくてヒルトが千冬姉を運ぶんだよ!! 姉弟である俺の方が適任だろっ!?」
確かに、姉弟の方が色々な意味で安心だろうが、一夏の表情を見る限りはシスコン炸裂させて嫉妬しているだけだろう。
織斑先生もそれが分かってるのか、軽く頭を振り、一夏を見て最もらしい事を言った。
「有坂はクラス代表であり、離脱した更式に代わって副会長として責務の全うとして先頭に立ってもらいたい。その上で私がドイツのラウラが所属する黒ウサギ隊への基地への道を教えねばならぬからな」
「だ、だからってーー」
「くどいぞ、私が決めたことだ。有坂、すまないがそういう訳で私を抱えてくれないか?」
――等ということがあり、織斑先生をお姫様抱っこする形で俺が先頭になり、チェコの上空を飛翔している。
既にヨーロッパ各国には飛行申請許可は下りているので撃墜の危険は無いのだが、一夏の煩さと女性陣の突き刺さる視線に冷や汗を流すばかりだ。
「わわわん(見たことないところだわん)」
「こ、こらいぬきち! はしゃいだらダメなんだから!」
「くぅーん……(ごめんなさいわん……)」
美春といぬきちのやり取りは微笑ましいのだがーー。
「ヒルト、その、なんだ。ヒルトも疲れているだろう? 私が千冬さんを受け持とうと思うのだがーー」
「篠ノ之、それには及ばない。有坂も体力はあるし何より基地の方へは既に先頭に私を抱えた有坂から降りていくと伝えているのだからな」
織斑先生にそう言われ、引き下がる箒なのだが何処か釈然としない様子だった。
一夏の通信をシャットアウトし、プラハ上空を抜け、そろそろドイツ国境に差し掛かり、ハイパーセンサーに表示されたナビゲーションマップを確認しながら飛行を続ける。
速度は150キロ、一般的な車の二倍程の速度で飛行している為どうしても航空機と比べたら時間に遅れが出てしまう。
障害物のない上空だが、ISを纏っている専用機持ちならいざ知らず、制服を着ているソフィーやエミリア等は寒さで少し震えていた。
外套を纏っているとはいえ、ダイレクトに寒さが来るのだからこれ以上速度をあげる事は出来なかった。
いぬきちやにゃん次郎も寒さからか身を縮ませているのが確認できる。
織斑先生も同様で時折身震いしているのが分かる、遠慮しがちだが、だけど体温を感じたいのか控え目に身体を寄せてきてその豊
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