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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第668話】
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「てかさ、なんでいぬきちやシャイニィを連れてきたんだよ、ヒルト?」
 怪訝そうな表情の一夏に、ヒルトは応える。
「せっかくだしな。特ににゃん次郎はアーリィさんに会えるかもしれないしさ」
「ふーん、まあ世話はヒルトがするんだぜ? 何か俺は動物には昔から好かれない体質みたいだし」
 そう言って窓の方へと向いた一夏に、ヒルトは膝で眠るにゃん次郎を優しく撫でていた。
 一方で同伴していた教師達はというと───。
「向こうが通達したファーストフェイズの時間はそろそろだな」
「ええ、あくまでも情報収集がメインだと聞いてはいますが………」
「少しでも現状が分かると良いわねぇ。そういえば、先にフランスへと寄るのよねぇ〜?」
「いや、その前にドイツへと寄ろうと思っている。ラウラの黒ウサギ隊も欧州連合として今回の作戦に参加するとラウラから連絡を受けたのでな」
 教師達のやり取りの中で、有坂陽人は副操縦席に座っていた。
「ありがとうございます、副操縦士が急に体調崩したものですから………」
「いやいや、別に構わないぜ? ってもまあジェットは初めてだがな! ワハハハッ」
 オルコット家お抱えの女性機長と話ながら寛いでいた。
 女尊男非の昨今、あらゆる職業で女性は優遇されている。
 とはいえ機長になる難しさは昔も今も変わらないのだが──。

 場所は変わって地球衛星軌道上、重力アンカーによって大気圏突破した三つの機影。
 一機はマチルダ・フェネットが駆るレゾナンス・ティアーズだ。
 随伴する機体は空間仕様のラファール・リヴァイブ、装備も偵察用の大きなレドームを装備していた。
 眼下に広がる青い地球に見とれることなく、宙域を進む三機。
「大尉、エクスカリバーを確認。映像をリンクさせます」
 ハイパーセンサーに映し出されたエクスカリバーを見たマチルダ。
「特に変わった様子は無さそうだが………」
 昨日あんなことがあったばかりなのに、エクスカリバーはただそこに鎮座するように軌道上に居た。
 ──その時だった、エクスカリバーに動きがあったのは。
 エクスカリバーの刀身が四つに分かれ、それ自体がISよりも大きく、接近するマチルダ達に向かって迎撃してきた。
 更にそこから子機が分離、無数の小型砲台が列をなして強襲仕掛けてきた。
「各機散開! 迎撃しつつポイントαまで撤退する!」
「「了解!」」
 三機は散開すると子機の迎撃に入る。
 偵察仕様のラファール・リヴァイブは身軽なものの、武装に関しては最低限しかインストールされていない。
 一方のマチルダが駆るレゾナンス・ティアーズは戦闘用に武装をインストールされていて、BT粒子を必要としない有線式のティアーズユニットによって疑似オールレンジ攻撃が可能となっている。
「その程度の子機で!
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